「老いて、若返る」日野原重明/堀文子(小学館)を読みました。


知識も説明もいらず、美は時空を超えて感応する者の魂を揺さぶる電流のようなものです。堀文子 58頁


どの国の文化も風土の中からしか生まれえない 堀文子 67頁


本物の自然を求めて

ものを創る人間は都市に住んではいけない 堀文子 68頁


人の一生は毎日が初体験で、喜びも嘆きも時の流れに消え、同じ日は戻らず、同じ自分もいない。堀文子 90頁

生きものの形をまるごと見せず、ひと口ずつの切り身として美しく仕上げ、色や形や香りや旬にも心をくばり、とりどりの食器にも美意識を込めた日本の食事。同時に、食べやすさを大切にした身近な食べ物が、日本人の命と繊細な心を養ってきたと思う。堀文子 114頁


まさに知性でコントロールしながら描くのが日本画で、感情のおもむくままに、描きすすめることはできません。ものの本質を抽象的に簡素な形で表すのを好んだ日本人の美的な感覚がつくり上げた画法だと思います。堀文子 145頁



とても興味深く読みました。