特別展「レンバッハハウス美術館所蔵 カンディンスキーと青騎士」に行ってきました。平日の午後、人も少なく、ゆったりと観れました。


デザイナーtakechanのブログ-カンディンスキーと青騎士


レンバッハハウス美術館所蔵

カンディンスキーと青騎士

KANDINSKY and THE BLUE RIDER

from THE LENBACHHAUS,MUNICH

2011年4月26日(火)-6月26日(日)

兵庫県立美術館 http://www.artm.pref.hyogo.jp/


デザイナーtakechanのブログ-兵庫県立美術館 安藤忠雄



デザイナーtakechanのブログ-カンディンスキー 印象Ⅲコンサート

ヴァシリー・カンディンスキー

≪印象Ⅲ(コンサート)≫1911年 レンバッハハウス美術館


≪印象≫は「『外面的な自然』から受けた直接の印象」を表した作品の系列です。1911年1月2日、カンディンスキーはシェーンベルクの楽曲が演奏されるコンサートに出かけました。演奏されたのは「弦楽四重奏曲第2番」と「3つのピアノ曲」。完全な無調へと向かいつつあったシェーンベルクの音楽にいたく感動したカンディンスキーが、このコンサートの「印象」をすぐさま絵画化したのが、本作に他なりません。


この作品では右に抽象的な世界、左に聴衆など写実的世界(俗世)が描かれています。左右を区切る対角線の構図が、演奏会の音楽を巧みに表現しています。中央上部の真っ黒に塗られた色面はグランドピアノを表しています。


音を想起させる「黄」

「印象Ⅲ」の半分を埋める黄色は、ホールに響き渡る“音”です。カンディンスキーは黄色の持つ、観る者を圧倒せんばかりの力とその強烈さに、ファンファーレの響きを想起したといいます。


その強烈さが高まる時、黄は、しだいに高く吹き鳴らされるトランペットの鋭い音色が、とくに際立つ、ファンファーレの音色のように、響く。


絵画に必要なのは対象ではなく、色彩と形による「内的な響き」だ。


色彩は鍵盤であり、目は和音であり、魂は多くの鍵盤をもつピアノである。画家は、次々に鍵盤に触れて魂を揺さぶる演奏をする手である。


およそ自然現象の模倣にはなんらの目標もおかぬ芸術家、すなわち、自己の内面的世界を表現しようとし、またせざるを得ぬ、創作家たる芸術家は、こうした理想が、今日もっとも非物質的な芸術-音楽-において、いかに自然に、またいかに容易に達成されているかを見て、羨まずにはおられない。


シェーンベルクの音楽は、われわれを導いて、音楽的体験は耳の問題ではなく、純粋に魂の体験であるという、新しい世界へと進み入っている。この点から『未来の音楽』が始まるのである。



デザイナーtakechanのブログ-カンディンスキー 「青騎士」年鑑の表紙
ヴァシリー・カンディンスキー、フランツ・マルク編

『青騎士』年鑑の表紙 1912年 レンバッハハウス美術館


ぼくらは二人とも青が好きだった。マルクは馬が、ぼくは騎士が好きだった。だから名前は自ずと浮かんできた。



デザイナーtakechanのブログ-カンディンスキー コンポジションのための習作2

ヴァシリー・カンディンスキー

≪コンポジションⅦ≫のための習作2 1913年 レンバッハハウス美術館


芸術だけが、僕を時間と空間の外におき移す力をもっていた。


芸術は精神的なものの表現にあり、自然の模倣は無意味である。


画家は、見る者の感覚に訴える形と色彩によって自らの感動を表すが、見る者が画家と同じ感覚を覚えるように表現しなければならない。


因習的な絵画における対象物や物語やメッセージは、主題に焦点をあてることによって芸術作品に対する直接的な精神的反応を阻害する、単なる障害物にすぎない。 ヴァシリー・カンディンスキー





■兵庫県立美術館 http://www.artm.pref.hyogo.jp/

■レンバッハハウス美術館 http://www.lenbachhaus.de/cms/