断崖の建築、限界への挑戦
六甲の集合住宅Ⅰ
所在地:兵庫県神戸市
設計:安藤忠雄/安藤忠雄建築研究所
竣工:1983年5月
全18戸のメゾネットを基本とした集合住宅です。
①急斜面(勾配60度の崖)という地形を活かした構成。
②各住戸の面積、間取りが異なるヴァリエーション豊かな住戸プラン。
③伝統的な路地を引き込んだようなパブリックスペースで全体を貫く。
単純なユニットの幾何学を斜面になじませる結果生じる平断面のズレを、構成の手がかりとしていく。 『Tadao Ando 0 』 035
住戸は斜面を活かしたメゾネットを基本とし、ルーフテラスをプランに組み込むことで、多様なヴァリエーションをつくる。亀裂のように走る住棟間のスペースは、公私の間に微妙なグラデーションを描く緩衝領域であるのと同時に、建物内に自然を引き込む装置として機能する。 『Tadao Ando 0 』 037
「建築家 安藤忠雄」安藤忠雄(新潮社)
「Tadao Ando 0 Process and Idea 」(TOTO出版)





