民間放送は現在半数前後の会社が赤字になっているそうです。
その民間放送の不況の影響が
最近いろいろな形になって表れているようです。
そこで、私が思いついたことを時々書いていこうかと思っています。
まず、最初は大阪の民放局ABCラジオ(朝日放送)が
先月6日の改編でおこなった平日夜のローカル番組の大幅な削減
です。
ABCは昨年夏の本社移転でコストがかさんだ上に
CM申し込みの不調(これはどの民放にもいえると思いますが)で
前年度末で約27億円の赤字になってしまいました。
そのため、今年度のラジオの制作費が約3億円カットになってしまったそうです。
平日夜9時~深夜4時までのローカル番組をみてみると
前記の改編前は
・「ABC朝日ニュース」(月曜日~金曜日の夜9時から5分間)
・「ミュージックパラダイス」(同上夜9時12分~深夜1時)
・「ABC発午前1時」(同上深夜1時~3時)
・「もうすぐ夜明け」(同上深夜3時~4時15分)
(すべて生放送)
と大半の時間帯をローカル番組で埋めていたのが、今度の改編によって
・「ABC朝日ニュース」(月曜日~金曜日の夜9時から5分間)
・「レーザービーム」
(月曜日の夜9時15分~9時半、大阪市内の某クリニックのオーナーが
パーソナリティを務める番組)
・「フレッシュアッププラス」
(火曜日~木曜日の夜9時12分~10時、関西の女性タレントが
曜日替わりで担当しているDJ番組)
・「ミューパラアグレッシブ」
(金曜日の夜9時12分~12時、「ミュージックパラダイス」が
週1回の放送に格下げされた番組)
・「もうすぐ夜明け」
(同上深夜3時~4時15分、改編前は生放送だったのが事前収録に格下げ)
(青字は録音、それ以外は生放送)
と夜10時から深夜3時までの時間帯の大半が
東京のラジオ局(ニッポン放送・文化放送・TBSラジオ)の
番組で穴埋めされるようになってしまいました。
特に夜10時~11時台は1966年にスタートした
「ヤングリクエスト」から続けてきたローカル帯番組の制作を断念する
大きな後退となりました。
実は、平日のナイターオフ(冬季)にも1975年から続いている
「歌謡大全集」という夜7時~8時台に放送している
リクエスト番組があるのですが
局の財務状況がなおも逼迫(ひっぱく)するようだと
「これも東京の番組のネットで穴埋めされるのでは」といういやな予感が・・・
ABCラジオの夜にローカルの活気が戻ってくるのは
いったいいつのことになるのでしょうか