「少女革命ウテナ原画展~輪るピングドラムと幾原邦彦の世界~」を鑑賞してきました。
※管理人の記憶と解釈でできているレポです。あくまで一感想として読み流せる方のみどうぞご覧ください。
私が行ったのは最終日。それまで時々ツイッターで混雑状況など調べ、かなりの人が来場なさっているようなので最終日なんてどうなるんだ・・・と身構えていましたが、生憎の雨模様だったこともあったのか?すんなり入場することができました。(他にもこれが理由かな~ということがあったのですが後で書きます。)
入場者は9割方女性でしたが、スーツ姿のサラリーマン風の男性や熱心に版画の購入を考えていらっしゃる男性もいらっしゃり、どうしても作風から女性のファン層の方が厚いのだろうとは思いますが、夢中になれば男女問わず愛される作品なのだろうと実感しました。
作品数は数えていなかったのでわかりませんが、ほどよく疲れる程度にはありました。(展覧会って、数が非常に多く見終わった後にすっごく疲れることもあるので。)私なりにじっくり見たつもりですが、1時間半以上はかかったと思います。
大体がウテナの原画&セル画、5分の1くらいはピングドラムだったかと思います。
初期案から始まり、ピンナップ、OP&ED、1話と最終回の原画やセル画、背景の設定原画や特に評判の高い回の原画やセル画(七実のカウベル話のディティールの細かさについクスリとしたりw、あとはやっぱり樹璃回のは見入ってしまいました!)、アンシーのドレスとティアラとイヤリングと指輪と眼鏡を実際に製作したもの、当時の絵コンテや幾原先生がお持ちのグッズや1999年の別冊マーガレット、さいとう先生のイラストや劇場版の原画もありました。その後ピングドラムの原画や販売されている版画、そしてグッズ売り場があり終わりと言う感じです。
大体なので間違っていてもスルーしてください。
こんな感じの流れで感想書いていきます。
私はウテナが大好きですが、完成された映像としてのウテナ以外は実は知らないので、初期設定資料などは初めて見ました。最初は「少女革命ウテナKiss」というタイトルだったようで、毎回キスを入れてどうたらと書かれていました!
貴重だと思ったのはウテナの髪が金色で男装の制服のデザイン案も別のセル画があったこと。試作段階でもセル画って作るんですね。私は制作の細かい話に疎いのでとにかく何もかも新鮮でした。
鉛筆(多分)で描かれた原画とセル画、両方が展示されていることが大半でしたが、どちらが見ていて面白かったかと言えば、比較できる良さを前提にした上で、大凡は原画の方でした。
セル画はどうしても厚塗りをしなければならないので、原画の表情と多少ニュアンス的に変わって見えることがありました。そのウテナの表情はもっと柔らかい感じがするな~とか。あくまで個人の感想ですが。
しかし一方で色がつくことで、例えばウテナのピンク色の髪であったり、アンシーの褐色の肌であったり、生きるなと思うこともたくさんありました。
何かのピンナップだったと思うのですが、ウテナとアンシーが渦のように絡まっている?という表現でいいかわかりませんが、そういう絵があったのですが、互いの髪の隙間からまた髪が覗いていて・・・という複雑な構造になっていたんですね。線のみだと美しい事は美しいのですが、どこがどうなっているのかよくわかりません。しかし、塗られてみると僅かに見える髪の一本にまで線が入れられていて、どういう構図になっているのかよくわかりました。あれだけの細かい作業で塗っているのは圧巻でした。
原画には担当者への指示が入っていることもあり、中には抽象的なことが書かれているものもあり、意味を正しく汲み取って描いていくのは大変だなと思いました。
30話の決闘広場でスポーツカーが乱立している原画は、「車はこれくらいの量で」みたいに書かれていて、やっぱり色々こだわっているなとv
それから、かなり熱心に見たのは決闘広場の様々な原画です。
校舎や温室や登校風景、決闘の森など(劇場版の方の設定も複雑に作られた校舎の内部がよくわかり良かったです!)どれも細かく作られているのですが、特に私は城が!!!決闘の時に城が現れますよね。あの城の細かさは食い入るように見つめてしまいました。
大体原画の方が好きと書きましたが、こちらはやっぱり両方知った上で色が付いた状態で見るのがいいですね。迫力が違います。
こう、落ちてきそうなほど迫ってくる感じがするじゃないですか。
あそこから毎回ディオスの力がウテナへ降りてくるだけあって、どこか蜃気楼のような幻想的な雰囲気もあります。
見られて得した気分です。
得したと言えば他にはやっぱり神OPと名高いOP映像も素晴らしかったです。
多分ベタですが、ウテナが剣を目の前に据えるところと地が崩れてアンシーのスカートが舞い上がるところはカッコイイの一言です!
寝転がって互いを見つめるシーンでの、一輪の薔薇もディティールにこだわっているのがよくわかって、見直したくなってきますv
それから、これまたベタでしょうけれど私は樹璃回が好きなので、璃果が樹璃の胸に手を当てるシーンの原画は見入ってしまいました。
黒薔薇会編では、今回すごく見て良かったなと思った部分がありました。
あのお話って、テーマはウテナの中でもわかりやすい方だと思うのですが、その分切なさと暗さというのがオブラートに包まれず全面に出てきやすいので、私の中では何度も見るのが躊躇われます。
特に毎回びくっとさせられるのが、100人の少年たちが振りむくところ。あそこはちょっと怖いなと思っていました。ところが、原画を見たら一人一人の少年の顔がはっきりとわかり、人間らしさが出ていて、あれ、こんな感じだったんだと今更初めて見たような気になったんです。
一斉にこちらを向くから塊としての印象が強く、また、彼らは命を取られている為に無意識のうちに御影を憎んでいるような(御影側から描かれるのでより一層そう見えるのでしょう。)、ある種亡霊のように私に映っていて、彼らを個々の人間として捉えたのは今回が初めてだと気付きました。
今Blu-rayを1話から見ているのですが、正直黒薔薇会編を見るのは憂鬱だったんですけれど、楽しみになってきました。
あとは、ピンナップだったと思うのですが、教室の机が並ぶのを背景に、ロケットブローチの中のような感じで遺影のように御影と馬宮が写っている絵が印象的でした。ようやく永遠に一緒になれたのかな、なんて。
アンシーのドレスもかなり忠実に作られていました。
二次元の中のものはある種目に映しているものよりも、想像が働いて手の届かない夢のような逸品に見えているなと思うことがあります。
ですから例えば、グッズとして再現して作られてしまうと、見た通りに作られることによってちゃっちくなってしまいこれはちょっと・・・と思うことが結構あったりします。(もちろん、予算もあるでしょうし、一概にこのせいとは言えませんが。)
しかし、ドレスは肩の部分の装飾含めとても綺麗に作られていました。赤に深みが足りないような気がすると一瞬思ったのですが、多分それはアンシーが着ることによって褐色の肌と相まって増しているように見えるのでしょう。
それにしても・・・細かった・・・!(笑)私には永遠に着られないサイズでしたw
さいとう先生のイラストもとても素敵でした。
特にコンプリートCDBOXのジャケット絵は色遣いが明るくて好きです^^ウテナとアンシーという一番の組み合わせがすごくいいですv
普通どういう塗り方をするのか知りませんが、先生のイラストは多分、水彩画のように見えました。(違っていたらすみません!)
微妙な色の違いがしっかり出ていてとにかく良かった!!!
なぜか私がその辺りの展示を見ている時はあまり周りに人が居なかったので、一つ一つじっくり見られました^^
近くに設置されたテレビでウテナとピンドラの映像が交互にかかっていてみなさんそちらに夢中になっていたことも関係あるのかもしれません。
ピンドラの方は、デジタル塗りなのでデジタル絵自体は特に感動しませんでした。
先ほどセル画より原画の方が良かったと書きましたが、セル画はセル画で趣があるんですよね。
こう、ただのセル画というより、時代を感じさせるからでしょう。
中には経年の影響で色がはげてしまって別の個所に移っていたり多少ぼやけてしまっていたりするものもありました。(かなりの至近距離で見つめて気付くレベルのものもあるので、ぱっと見はどれも綺麗ですよ!)
が、それを含めて、制作されていた1997年という時のまま止まっているかのようで、タイムカプセルを覗き見ているような気分になるんです。ウテナのセル画を見ると同時に、その当時使われていた彩色具やセルから、作られる過程を想うのです。
デジタルだと間違いなどは起こりませんし、もちろん綺麗ですし、デジタルがいいに決まっているのでしょうが、温度は感じられないのが残念です。
制作しているスタッフさんが精魂込めて作ってくださっているという事実はわかっているつもりですが、言ってしまえば完成品だけしか見ることができないので。
ただし、こちらも原画と見比べるとものすごく良かったです!
設定の段階での細かさにはやっぱり唸らされます。
晶馬の靴がもっとスニーカーっぽい感じとか、プリンセス・オブ・ザ・クリスタルの衣装の後ろのふりふりが「ぺらぺら」じゃなく「もふもふ」な感じで、など作り込み方がやっぱり半端じゃありません。
確かにそうすることでたっぷりとした感じが出ていたな~と思い出して頷きました。
そういう部分を知っていくと完成品を見た時にもっと制作過程が伝わってくるようでした!
ペンギン3号があっちょんぶりけみたいなポーズをしているところに、「これがペンギン3号の笑顔」みたいに書かれていたのが可愛かったですwペンギンたちは表情が分からない分動作で表情を体現しているんですよね。
他にも、遊び心満載の設定資料は見ていて楽しかったです^^陽毬ちゃんが( ̄□ ̄;)!!って顔しているのがすごく可愛かったw
これらを見ていて、ふと上を見上げてみるとペンギンがぶらさがっていたのも粋な計らいでしたw
おおw吊るされているwwwと思いつつ、可愛さににやけそうになりました^w^
それから、1クール目のED映像が好きなのですが、こちらも良かったな~!
陽毬ちゃんが靴を履くところと、最後らへん(歌で言う「フューチャー」のちょっと後くらい)で振り返ってにこっとするところの原画を見られて大満足!!!
陽毬ちゃんって、少女なのか大人の女性なのかわからなくなる時がたくさんあるなぁって作品を見ていて思っていたのですが、それを予感あるいは確信させたのが1話目から見ることのできるこのED映像でした。
靴に手をかける彼女の表情は知らない女の人みたいなんですよね。色香があるとでも言いますか。
でも、振り向いた時はあどけなさを残していて、ぜひ原画を見てみたいと思っていました。
感想としては、彩色しているかしていないかの違い、というほど忠実に塗られているように思いました。その中でも、元となった手描きの絵なんだという風に捉えると、なんというのでしょう。すごくわくわくしたと言いますか、いいものが見られた!という気持ちになりました^^
版画の方は、4万弱から20万弱くらいのお値段で販売されていました。
まだ完成していないようで、博多展が終わってから一つ一つちゃんとサインを入れてお送りするそうですよ。
どれも4~5枚は売約済の札が貼ってありましたが、中には15枚ほど売約済になっているものもありました。個人的にはピンドラの描き下ろしが一番好きでした^^
実は版画の購入を迷っていらっしゃる方の傍をうろちょろして聞き耳立ててました(^^;
物販空いてるな~と思ったら、オリジナルグッズは全部日曜で売り切れてしまったそうです。
どうやら、図録は博多展の分も出したようですが全部売り切れたとのこと。博多の分は現在頑張って印刷中だそうです。間に合わせるの大変そうですね(><)でもでも!嬉しい悲鳴ですね!^^
図録くらいは買おうと思っていたので残念でしたが、そのおかげで人の数も思ったより少なかったのかもしれませんし、図録で見られないと思ったからこそ一つ一つをしっかり目に焼き付けられた気もしますし、結果的に良かったのでしょう。
どうやら、日曜日のサイン会の為に朝の5時には明治通りに並んでいらっしゃる方もいたようで、それでも券をゲット出来なかった方の中には博多まで遠征なさる方もいるようです(@@)
皆さんバイタリティに溢れていらっしゃいますね!!!
購入するなら、ウテナの各キャラ2ショットの版画は外せないとスタッフさんは推していらっしゃいましたね。
特にウテナとアンシー。結構工夫を凝らしていて、白地の部分をキラキラと特殊加工しているのが売りのようです。見た感じはキットで売られている砂絵のような質感でした。
ちなみに、結構種類はありましたが、全部買うと総額150万円ほどになるそうです。おおう・・・。遠征する方がいるんですから、全部買う方もいるのかな。
もしかしたら私の目撃した迷っていた方は1枚くらいご購入なさったかもしれませんね。
ご購入なさった方の中には、羽海野先生などの展示会にも来場なさってそちらも買っている方もいたようなので、このジャンルのコレクターさんなのかもしれませんね。
あと特筆すべきことは・・・
幾原監督であったり、J・A・シーザーさんであったり、略歴が書かれた紹介文が会場のいろんなところに載っていたのですが、川上とも子さんの紹介文のところに、「川上とも子は誰よりも少女革命ウテナだ。今も輝いている」と書かれていました。もちろん幾原監督からのメッセージでしょう。
ウテナの人気と共に川上さんが声優として表舞台で脚光を浴びるようになり、監督の次の作品が出る前にはもうこの世には存在していなかったというのは本当に悲しい現実です。
でも、本当に素晴らしい作品でたくさん演じていらっしゃったんですよね。
川上さんの代表作を考えようとすると、ウテナはもちろんですが、ぱっと思いつくだけでもいくつも作品名が出てきます。それだけ濃密なお芝居をなさっていたんだと思うんです。
刹那を駆け抜けた声優さんだったことは残念という言葉以外見つからないのですが、月並みな言葉で言えば、今も作品の中で生きていらっしゃるんですよね。
少女革命ウテナと言う作品もウテナというキャラクターも深すぎて、一口にこういうものですと説明できないので、私には幾原監督がどのような意味で川上さんを少女革命ウテナと称したのかはわかりません。
しかし、各々の解釈で思いつくものは全て当てはまるのではないかなとも思うのです。
私はこの最大の賛辞を胸に留めながら、まずはウテナを再び全話じっくり鑑賞していきます。
浅い感想ですみません(;´Д`A ```ちょっとやそっとの書き方で触れられる部分では無いと思ったので、かなりうやむやになりました。
一言でまとめれば、行って良かった!
500円であれだけ観賞できるなんてファンはもちろんのこと、なんとなく付き添いで行ってしまった方にも楽しめる原画展だったのではないでしょうか^^
2,3人でお越しになっていた方は、放送当時や内容や声優さんを振り返ってお話ししながら鑑賞していて、それぞれウテナという作品に思い出や思い入れをもってご覧になっていることがひしひし伝わってきました。
勝手にわかるな~と思いながらこちらも鑑賞してしまいました。
書けば恐らくいっくらでも書けるのですが、ぐちゃぐちゃになるだけなので、特に気に入っているところを備忘録程度に載せてみました。
お読みくださった方がいらっしゃいましたらありがとうございました<(_ _)>

