娘に中学受験をさせる場合、過酷な生活を娘に強いることになる。
上位校を狙う場合、5年生から塾に夕食用の弁当を持っていくことになるのだ。
うちの子、乗り切れるだろうか。
受験を乗り切るのは学力じゃない、生きる力や底力だ。
うちの子に底力があるかは甚だ疑問である。というのも親の愛情を一身に受けないと、自分を信じたり、自分を向上させることが出来ないのではないだろうか。
がんを患う前から私は仕事と育児で一杯一杯だ。未就学児の下の子のわがままや好き嫌いに振り回され、彼女の「これ食べられない」と言ういやいやを聞くと、私は頭に血が上ってしまう。
加えて、上の子は歯を矯正中で、こちらも食事中「あれがだめ」「これがだめ」の連続だ。
週末のお昼は、焼きそばと焼うどんを両方作った。上の子が細麺を食べられないから。
私は子どもの世話で疲れ切ってしまい、上の子が話しかけても「話している時間があったら明日の用意をしなさい」と話を打ち切ってしまったり、「あんたが矯正をしているから私の食事の用意が大変になるんだ」と恩に着せたりしている。
こんな家庭環境で生きる力とやらが出て来るだろうか。
本心はどうであれ、娘を丁寧に扱うようにしている。「○○やったの⁈」と聞かずに「○○はやったのかしら」と聞き、何かを命じる時も「○○してくれるかしら」と皇族のような口調で話しかけている。娘が自分は尊重されるべき存在なんだと思うようになるために。