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北 (TDF) のブログ

ももクロ関連の記録を付ける場が欲しくて開設しました。他の話題もあるかも。

すっかり久しぶりの投稿で恐縮ですが、
後輩グループ B.O.L.Tさんの新曲 "axis"がとても素晴らしかったので思わず書いてみました。


楽曲MVはこちら、歌詞はこちらです
(作詞∶やぎぬまかなさん)

楽曲もMVもですが歌詞がとても良くて、たった3分の中で若者が悩みから前向きに立ち直ってく様が鮮やかに描かれていて感動でした。
ここでは引用した歌詞に沿って、
情景や心情の変遷と、感想を書いてみました(青字)。
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"axis" (=「軸」)

眠れない雑踏の中で
ネオンは光り 騒めく
明日が近づく気配に 急がされて 
今日をなくさないように
放っておいても明日は来るけど、今日起きた、感じたことを消化せずには明日を迎えられない、そんな心境か。

僕ら走り続ける 夜の中 
理由なら後付けでいいから
冷たい風を感じるままに 
上がる体温 つかまえて

澄みきった月が照らしている 
透明な迷路に囚われて  
出口を諦めきれない 
痛みさえ抱えて 夜明けを待つんだ
居てもたってもいられず走り出す。
透明=実際に迷路なんてないのに、何かに囲まれ阻まれているような気持ち。
夜明けを待つ、は不貞寝や膝を抱えてではなく、ひたすら走っている。

浅くなる呼吸 嗚呼 
擦れた踵がヒリヒリする
引っかかったままの言葉 
振り払うように
今日に縛られないように
気づけば踵が擦れるほど走っていた。その要因が示される。
日中聞いた言葉がモヤモヤ残り、このまま明日を迎えるわけにはいかなかった。

僕ら走り続ける 明日もまた 
時計のように回りつづける
掴めそうで掴めない景色
探している いつでも 
今日も悩んでるけど、解決したとしても明日も(また別の)悩みは続くだろう、と素直に受け入れている。

カラフルな光が眩しくて 
シンプルな色彩求めてる
おやすみ、にはまだ早くて 
深い夜の底に潜っていくんだ 
嗚呼
まだ気は晴れず、 ネオンやギラギラした場所を離れてまた走る。

昨日に落とした 目印を確かめて 
もう戻れないこと 知りながら今日も手を伸ばす 
真円に近い 今日だけの月 
明日を照らしていく
場面が展開する。
真円(満月とはあえて言わない。良い)に近い、要は満月ではないただの月で。
悩む夜に見上げたらたまたま満月だった、とかそんなドラマチックなことは起こらない。
でもそんな夜も月も「今日だけ」のものであって、だから価値がある。

ここまで走って、月が照らしだすものが、「透明な迷路」から、「明日」とポジティブなイメージになる。
 
ずっと走り続ける 夜の中 
理由なんかなくてもいいから
抑えきれない気持ちのままに 
今の僕をつかまえて

悩んで悩まされて悩んで 
絶え間ない摩擦に囲まれて
それでも諦めきれない 
痛みさえ抱えたまま 行くよ
ここは1サビと対比かつ、一段階ポジティブになっている。
理由は後付けですらなく、無くてもいいんだと自己肯定。痛みは抱えたままだが、「夜明けを待つ」→「行くよ」になり、意志が前向きに変化している。

滲む影 追い越して 
褪せない日々を目覚めさせて
カラフルな眩しい光ではない、シンプルな色彩だけど褪せない日々へ向かっていく。
「夜明けを待つ」から「日々を目覚めさせる」と、意識が物凄く主体的、能動的になっている。そして到達点へ。

この地球を僕らが回すように
自由な足音は響いていく
とても好きな詞。
何かを振り払うように無心で走り続けていたはずが、いつの間にか「自由な足音」と表現され、前の詞が主体的になったことを受けて、まるで自分がこの地球を回しているようだ!という万能感にまで至る、極めてポジティブな感情へ繋がっている。

新しい鼓動感じて 
このまま
「上がる体温」「浅くなる呼吸」→「新しい鼓動」と、身体の感覚もポジティブにとらえるようになっている。

果てのない夜空の下で 
進む僕ら 今夜を越えていくんだ
とても綺麗な締めくくり。「今夜を越えていくんだ」の意志の強さ。
そう、これだけ壮大になって、万能感に包まれて、そこまで至っても越えていくのは、ただただ「今夜」、まさに今この夜なのですね。
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情景は、若者がモヤモヤして、夜中にガムシャラに走っているだけで、おそらくはただそれだけの話。

でも主人公にとっては大きなことで。
そうしなかったらきっと、明日を迎えられない気持ちで、居ても立ってもいられなかった。

ただただ走って、ネオンの輝く街中から、おそらくは静かな(シンプルな色彩の、深い夜)場所まで辿り着いて。

呼吸は浅く、踵はヒリヒリしていたけど、無心で走っているうちにその足音が自由なものに聞こえてきて、鼓動も新鮮に感じて、この地球すら自分が回しているみたいだと思えた。

その開放感。
それが、「今夜を越える」ということだ。

実際は何も解決していないかもしれない。明日もまた別なことで悩むかもしれない。

それでもその夜は気分が晴れて、何かを掴んだような気がした。

そんな、学生時代とかに誰にでもあったのではないか、若者の青春、
不安と焦燥感と、ガムシャラ感と万能感と。とても爽やかさに描かれていて、素晴らしい楽曲だなと思いました。

友情や恋愛だけではない、青春時代の特有の感情の1コマを、物凄く瑞々しく切り取っている気がする。

「果てのない夜空の下で、進む僕ら今夜を越えていくんだ。」

素晴らしかったです。


表題の"axis"="軸"は、自分自身の機軸やアルバムの中軸という意味でありながら、「地軸」とも掛けられているそう。

 


そしてB.O.L.T、すなわちグループ名の「ボルト=ネジ」の”軸”としても掛かってくるのかなと思いました。

(ももクロならTDFやクローバーとダイヤモンドにも相当するのかな)

とても良かったです。