これまで外装(カウル,フェンダー,ウインドスクリーン他)のツヤ出しにはシュアラスター製ゼロプレミアムマスターワークスを使用していましたが,気分転換に他社製品で良さげなものは無いかと物色していたところ,衝動に駆られてポチっていました。

 

Adam's Polishesグラフェンセラミック スプレーコーティング アドバンスド

 

Adam's Polishesは2000年にアメリカで創業したカーケア用品のメジャーブランドで,コーティング剤だけでなくワックス,内外装クリーナーや洗車グッズなど商品ラインナップは多岐にわたります。日本正規代理店あり。


本題のコーティング剤ですが,成分を冠した商品名のとおりセラミックコーティングをベースにグラフェンを配合したもので,簡易な硬化タイプになります。

全くの素人だったため本格的なコーティング剤は手を出しませんでしたが、施工後の感想で申し上げると用法用量を正しく守りさえすれば簡単だったので,変に身構えたりせずチャレンジすれば良かったと思うところです。

 

横文字の意味をそれぞれChatGPTに頼ってみたので内容集約して記します。

セラミックコーティングは,表面に薄いセラミック(主成分二酸化ケイ素)の層を形成する特殊なコーティングの一種で,特徴は簡単に次のとおり。

  • 耐摩耗性:硬い皮膜を形成して傷やスクラッチから保護。
  • 耐化学性:化学物質や酸による浸食や変色から保護。
  • 耐熱性:高温時に被膜の成分が変化しない。
  • 撥水性: 表面に水や汚れが付着しにくい。
  • 光沢:ボディ表面が平滑化するため艶やかな見た目になり,汚れも付着しにくい。
グラフェンは,炭素原子が六角形の格子構造をなす物質で,大きさは1ナノメートル(0.000001ミリ)程度と極めて薄いうえ,軽くしなやかで柔軟に折り曲げることが可能な一方でダイヤモンド並みの強度を持つ特殊な形態の炭素。
 

ざっくり言うと、グラフェン配合により従来のセラミックコーティングと比較して強度と耐久性が向上したようで、今時のコーティングにあたるようです。

 

そこで、そもそもセラミックコーティングとは何?ですが,日本でガラスコーティングというネーミングで普及しているものは,海外ではセラミックコーティングと呼称するようで,基本的に同義と扱って差し支えないようです(日本人はガラスの方が良い印象をいだくため名付けたとか)。

ただ,統一規格はないため開発メーカーによって言葉の定義が異なり,独自解釈を加えていたりするので一概に同じと言えない面がある模様。

 

商品自体の宣伝文句を列挙します。カッコ書きと挿絵は個人的な補足。

  • ウォータースポット(水滴がレンズの働きをして太陽光の熱を集めることで塗装面が焼けたり陥没する状態)が発生しにくい
  • 虫等のタンパク質汚れが付着しにくい
  • 洗車傷が付きにくい
  • 深い色合いと透明度の向上
  • 滑らかな表面で水の滑りを良くする
  • 平均110-118°の高い接触角(90°以上が撥水。角度が大きいと濡れにくくはじきやすい。専門業者が施工するコーティング剤は最大約130°)
接触角は接触面に対する水滴の角度
(親水は面に広がる特性,撥水は球状に弾く特性)
  • UVトレーシングテクノロジー(塗布面にブラックライトを当てると反応するため塗り忘れの可視化が可能。ブラックライトは別売り)
  • ボディ,ガラス,ヘッドライト,クローム,トリム,ホイール,幌にも施工可能
  • コーティング持続期間は12か月~18か月
 
商品の発売日は2020年7月頃ですが,日本国内では使用者が少ないらしくレビュー記事が相応に少ない状態です。
ただ,2023年12月29日現在のAmazonグローバルレーティングによると1,656個の評価結果は4.5/5.0と上々(全く別商品ですが,アメリカ版Amazonにおける売り上げ1位はCERAKOTE製Rapid Ceramic Paint Sealantでした。これも日本正規代理店があり日本版Amazonから購入可能。試したい衝動に駆られます)。
 
施工にあたり,塗布面はすこぶる面倒な下地処理から作業開始。
作業内容を時系列で記します。
  1. カーシャンプー(中性)で洗う
  2. ネンドクリーナーで鉄粉除去
    ⇒鉄粉をあまく見ていました。副作用で微細な小傷が出来たもののスベスベツヤツヤに。
  3. 水垢クリーナー(アルカリ性)で水垢と残存ワックスを除去
    ⇒アルカリ性はアルマイトと相性最悪なのでかからないよう注意。
  4. 液体コンパウンドで軽くポリッシャー研磨
    ⇒主に「2.」が原因の小傷消し。
  5. 脱脂剤で残存油分を除去
    ⇒コーティング剤の定着向上。
  6. Adam's Polishes公式Youtube(下記埋め込み)の説明を見ながらコーティング剤を塗布
    ⇒塗布後1~2分で塗布面に虹色が出現し,その後消滅するので拭き取る。放置時間が長いと除去が面倒なので注意。ニオイは近くで嗅ぐと普通に臭い。
    ⇒実際に施工した感想は非常に簡単で,液剤をつけすぎず徐々に塗布して拭き取る,を心がければ失敗する方が難しい具合。使用するクロスは2枚用意し、拭き取りと拭き上げ(仕上げ)で使い分け推奨。
    ⇒アメリカ版Amazonのレビューを見るに,拭き取るタイミングは塗布直後でも問題ないと書いているツワモノがいたのでシビアではない模様。
  7. 1日経過後に重ね塗り。初回施工分を含めて計3回塗布して完了。
    ⇒公式では4〜5時間で硬化し,12時間で完全硬化とあったものの,気温や湿度の条件が不明なので念のため1日空けました。

 

施工後は非常に透明感が出て艶がのった感じになりました。満足。

あとはトップコート(犠牲皮膜)用のワックス(あるいはコーティング)を施すと更に艶が増すようなので何をポチろうか思案中。

 

終わりに。

コーティングについて色々と調べた中で垣間見たのが,洗車沼,研磨沼,コーティング沼という奥深い世界の入り口。こだわり出すと周りが見えなくなるくらい夢中になり深みにハマってしまい抜け出せないらしく,特に車好きはハマる傾向が高いとか。

いわく「実は新車って綺麗じゃない」とのこと(ちゃんと根拠があるので面白い)。

最新の3ph洗車(イタリアLABOCOSMETICAのアルカリ性・酸性・中性を使用した洗車)やカーポリッシャー(イタリアRUPESやドイツFlex)を使用した塗装面の平滑化等々,市場規模の大きい海外ならではの製品を駆使して細部までキレイを追い求めていくと「車ってこんなにも美しくなるんだ」を実感できるようです。

あと、お隣の韓国が洗車大国だったようでLUMINUSBlask(いずれも日本総代理店)などの商品が日本で流行っており、Amazonで売り切れ入荷待ちの状態が頻繁に起きているようです。

 

 

さて,今年も残すところあとわずかです。

皆様よいお年をお迎えください。