バッテリーを交換しました。劣化が理由ではなく物欲センサーが原因です。
交換前:鉛バッテリー GSユアサ製YTX14-BS
交換後:LiFePO4リン酸鉄リチウムイオンバッテリー NOCO製NLP14(日本正規代理店)
NOCO社は1914年に設立されたアメリカの老舗バッテリーメーカーで,LiFePO4のNLPシリーズは昨年2022年に発売された最近のバッテリーです。
化粧箱と中身一式(バッテリー本体,スペーサー,6角レンチM6,説明書)。スペーサーの高さは12.5mm、17.5mm、25mm×3の計5つ付属。
ターミナルカバーを外すと黄金色のターミナルが出現。M6ボルト(ケーブル接続用に8mm2本,ターミナル固定用に10mm2本)が付属。
寸法比較(高さ,幅,奥行。単位mm)。高さ違いはスペーサーで調整し,幅と奥行きはニアリーイコールで誤差の範疇。
YTX-14BS(左):151,146,88
NLP14(右): 96,149,87
スペーサーは12.5mmと25mmを組み合わせて問題なく取り付け完了。
ターミナル部はドラレコ,ヒータージャケット,フォグライトのリレー接続と充電器接続でケーブル2本を追加しているため少しゴチャついてます。
交換時にあらためて実感したのが重量1.2kgという軽さ。鉛バッテリーのGSユアサ製YTX14-BSが4.6kg(純正品EXIDE製LTX14は4.8kg)なので重量差3kgを超える軽量化です。この重さゆえ取り外しに難儀した一方で取り付けは非常に容易でした。
(バイクなので交換時はメモリーバックアップせず)
交換を終えて始動テストしたところ,セルモーターの回り具合が明らかに向上しており鉛バッテリーと比べて始動性を高く謳うことに納得。ただ,気温の低い冬季は悪化する特性を持つようなので数か月後に要チェックです。
<12/28追記>
外気温10°の曇り空のもとコールドスタートを試みたところ、セルモーターの回りが弱々しく始動に失敗しました。
バッテリーの電圧は正常だったため,頭の片隅に置いていた対策(セルボタンのちょん押しを2回ほど繰り返して活性化)を済ませた上で再始動を試みたところ、夏場のそれと同等の勢いでセルモーターが回り出してエンジンがかかりました。
たかが10°程度で悪化傾向を示すとは世も末だと思いつつ、これから更に冷え込みが進むので引き続き要チェックです。
<年明け1/13追記>
外気温5°で始動を試みました。電圧は正常でしたが案の定ダメでした。セルモーターの回り具合は寿命間近のバッテリーかと思うレベルです。
活性化のためハザードを5分間点滅させた後は勢いよく始動できましたが,耐寒性の弱さに膝から崩れ落ちそうになります。
<2/4追記>
コールドスタート時の手間が面倒のため鉛バッテリーYTX14-BSに戻しました(捨てなくてよかった)。残念ながら冬は鉛バッテリー一択と悟りました。
NLP14は暖かい春を迎えるまでリビングのインテリアとして飾っておきます。
<追記ここまで>
主な特徴を公式画像を拝借して列挙します。
- 保証期間は業界最長の5年間。LiFePO4の有名どころで他メーカーのSHORAIやELIIYPowerが3年,AZは1年,鉛バッテリのGSユアサが1年なので際立ちます。
- 減衰ゴムをベースにしたフォーム(スポンジ)構造になっており外部振動に対して強い造り。LiFePO4はセルと呼ばれる電池を複数つなぎあわせて構成されており,振動(衝撃)による故障(接続不良)リスクがあるため対策が施されています。他メーカーのELIIYPower製 HY110(R1250GSに適合しそうな高級国産バッテリー)の公式説明で単気筒や2気筒のオートバイで使用禁止としているのは大振動を嫌うための模様。
- バッテリマネジメントシステム(BMS)を搭載しており,過充電,短絡,過放電,動作温度,過電流を監視して切断と復帰を自動制御するほか,セル間の充電状態を自動で均等化する機能を備えています。他メーカーのSHORAI製LFX21A6-BS12(R1250GS適合バッテリ)のBMSは、セル間の均等化のみ備えるためBMSとあってもその機能は異なります。
- バッテリーターミナル(M6ボルト穴)が前ー面,側面と上部に設けられており接続の自由度が高め。ただ,純正バッテリーに準じたサイズとターミナル配置であれば自ずと接続方法は限られるため,これは加工必須のオートバイに対するセールスポイントでしょうか。