過酷な暑さ対策アイテムとして,RSタイチ製リキッドウインドをポチりました。

発売自体は数年前ですが年々少しずつ改良が加えられ,今年は保冷ボトル採用と電動化したことでつい手が出てしまいました。

既にBMW Motoradd純正の冷却ベスト(気化熱式)を所有しており,炎天下でも耐え忍ぶことは出来ましたが,高速走行時は瞬く間に乾燥するため新アイテム入手と相成りました。

 

 

RSタイチ公式Youtube

 

リキッドウインドは複数の商品で構成されており,個別に購入かつ組み合わせて使用します。

必須は次の3つ。

上記とは別に使用推奨品は次の2つ。

アンダーシャツは手持ちの他社製で代用するため,アンダーシャツを除く各商品をポチりました。

ベストのサイズは小生(身長185cm、体重73kg)にとってワンサイズ小さめのLサイズを選びましたが、着丈が異様に長いためウエストを通り越して5cm程度ズボンにかかります。着丈に限りSサイズが良さげ。

 

冷却水はRSタイチとマンダム(化粧品メーカー)の共同開発品。容量300mlで最大5時間分の使用量に相当。清涼成分と消臭成分が入っており走行風による気化熱冷却効果が得られます。

 

保冷ボトルキット単体。2000mAhの内蔵バッテリー付き(非分解構造で交換不可,充放電300回可)で連続駆動は約200時間になり,使用中のバッテリー切れは心配ご無用。

 

充電ポートはUSB Type-Cで満充電まで約6時間。ゴム状の防水キャップがあり,紛失防止ストラップ付きで分離せず。

 

ボトル(真空断熱構造)脱着はボトル本体を回すネジ式。内容量は約350ml(冷却水300ml+冷却パック1個投入時の嵩増し分)。満タンから残量ゼロまでの使用可能時間は,自動送水モード使用の場合は5分おきに5ml消費(1時間あたり60ml消費)する仕様のため,計算上は5時間です(走行前に少し送水が必要のため実際は5時間弱)。

 

ベストの役割は冷却水のアウターへの付着を緩和することと,内側に送水チューブが通っており首元の出口(前後2か所,穴径は前2mm後3mm)からアンダーシャツに向けて滴下されます。

 

首元にあるチューブ端は簡単な造りですが,留め具にしっかり抵抗感があり,不意に外れることは無い具合(下図は前側)。

 

 

ポンプ上面にある白系の円形スイッチは電源,手動送水,送水モード変更に使用。

 

送水チューブをポンプと接続した図。ワンタッチで簡単かつ接続部は一定の範囲内でスムーズに回転するため,位置決めの自由度あり。

 

保冷ボトル専用冷却パックは2個セットで,予め冷凍庫で凍らせておいて使用時はボトルへ1個投入します。謎の凹凸部は製造過程で設けられたもので使用時は無関係。パッケージ裏の記載には使用と未使用の比較結果があり,8時間後の温度差5.2℃を謳っています。

 

 

早速使用したので感想です。

7/7の天候は下図のとおり炎天下で実験日和(暑すぎ)。


 

使用にあたり一晩冷蔵庫に入れた冷却水をボトルへ注ぎ,さらに保冷効果を上げる冷却パックを1個投入。投入直後の液温は8.4℃。


 

最高気温38℃(メインディスプレイ表示の気温)の猛暑のなか,約4時間30分ほど下道を走行してみました。

 

装着した図。冷却水満タンでの総重量は約900g(ベストと送水チューブを除く)ですが,腰回りで受け持つため気にならない装着感。

 

本体は露出するため直射日光と走行風をバシバシ受けます。

 

使用開始時はキンキンに冷えた冷却水により炎天下の中でも無敵感を覚えましたが,早々に悟ったことは走行中の滴下した際に感じる液温が期待していたものと違い,あまり冷たく無いこと。

初の電動冷却ウェアに浮かれていたため考えが及びませんでしたが,どうやら送水チューブは断熱・保冷効果が無きに等しく,チューブ内の残留冷却水が外気ないし体温の影響を受けて徐々に温まり,これが次の送水時に滴下されてしまうことが原因のようです。ボトル内のキンキンに冷えた冷却水をダイレクトに味わうには手動で送水間隔を短くすれば済みますが,ずぶ濡れになるうえ消費量が多くなり現実的では無い具合。

 

約4時間30走行後,ボトル内の冷却水(残量わずか)は液温7.7℃でした。保冷パックのおかげで満タン時から0.7℃低下しており,ボトルの保冷効果は期待どおり。

 

ただ,期待した冷たさを味わえないことに何とも言い難い敗北感を感じたため,素人なりの対策として断熱材を探していたところ良さげなものを見つけました。

エスコ製EA997E-6

この断熱チューブはAEROFLEXという有名ブランドを使用しており,断熱性だけでなく,柔軟性,耐候性などを備えるゴム製の断熱材になります。残念な点は2メートル4本入りのため持て余します。

 

送水チューブ(外径6mm)を断熱チューブ(内径6mm,厚み6mm)で覆った図。見た目は酷いですが着てみると案外平気で許容範囲内。

 

残念ながら雨の日が続くため効果のほどは確認できておらず,晴天時までお預けとなりました。

 

<2024/7/20追記>

待ちに待った炎天下(気温36℃)の中,意気揚々と効果のほどを確認してまいりました。

結果は,効果あり,でした。

 

やはり送水チューブを断熱チューブで覆ったことにより,断熱・保冷効果が発揮されてボトル外に残留する冷却水の液温上昇が抑制できていました。

体感として,冷たさ,をしっかり感じるレベルまで改善できたので狙いどおりの結果と相成りました。とりあえずミッションコンプリートですが,敢えて言うならば送水チューブの仕様として断熱・保冷対策を施しておいて欲しいところです。来年あたり改良されるでしょうか。

 

外観に違和感を覚えますが,ひと夏ゆえの我慢ということで。