生まれ育ったのは、片田舎だった。

東京がキラキラしたものにしか見えなくて、絶対に大学時代は東京で一人暮らしだと決めたのは、小学校の頃だったかもしれない。

運よくそれが許されて、すんなりその暮らしを手に入れた。

今はいつの間にか東京での生活になれて、無くなってもなんの変哲もないような小さな小さな歯車として働いている。

こうなりたかったわけではないけれど、以外と毎日楽しいと思っている自分が、ちょっと嫌いだ。

確固たる志を持ってないこと、好きでもないことを続けていられること、自分の美学に反してる事に気付いて知らんぷりしてること、昔の自分はきっとがっかりするだろうな。

そんな事を改めて感じたのは、中学からの友達に会ったからだ。

アッチ側とかソッチ側とかかなり抽象的な言葉で、かなり正しく明解な話をした。

私は行きたくなかったアッチ側を毎日着実に歩いてるみたいだ。

このキラキラしてるみたいな東京で、本当にキラキラしてる片田舎の中学生だった私達が、こうやってお酒を飲んで、みんな現実に帰りたくなくなってマンガ喫茶で夜を明かす。

マンガの中の他の人生に感情移入して、一喜一憂する。

ともかくキノオケナイ友達がいる私は幸せだ。