ノロマな亀さんのブログ

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IT企業に昨年まで勤めていましたが上手くいかず退職して無職のアラフォー未婚の吃音症持ち男性です。気が向いたら書きます。アニメ·声優好きなので過去は感想を書いていましたが、最近は就活中であまりアニメを見られないのでジャンルを問わず投稿することにしました。

『シルエットの向こう側』

第四話:小さなランウェイ

六月の終わり。
梅雨の合間の晴れ空が、大学の中庭にやわらかい光を落としていた。

学内ファッションショー当日。

ショー会場といっても、本格的なホールではない。
大学近くの小さなイベントスペースを借りた、地域合同のミニファッションイベントだった。

客席は五十席ほど。
観客のほとんどは学生や近所の人たちで、派手な照明も、大きな音楽もない。

それでも、葵にとっては十分すぎるほど“舞台”だった。

「……無理かも」

控室の隅で、葵はぎゅっと指先を握る。

鏡に映る自分。
自分で作ったワンピース。
淡いグレーと白を重ねた布は、歩くたびに空気を含んで揺れる。

完成した時は嬉しかった。

なのに本番が近づくほど、
“自分が着る”という現実が怖くなっていく。

失敗したらどうしよう。
似合ってなかったら。
姉と比べられたら。

そんな考えばかりが頭を埋めていく。

すると隣に、玲奈が腰を下ろした。

「顔、真っ青」

「だって……みんな見てるし……」

「そりゃショーだからね」

玲奈は笑いながら、葵の肩を軽く叩いた。

「でもさ、“上手く歩こう”って思わなくていいよ」

「え?」

「今日は、“葵の服を見せる日”なんだから」

その言葉に、葵は少しだけ息を飲む。

モデルとして綺麗に見せること。
転ばないこと。
堂々とすること。

そればかり考えていた。

けれど、本当に見てほしいのは――。

自分が悩みながら選んだ布。
何度も縫い直したシルエット。
“目立たない自分でも着られる服”を探した時間。

その全部だった。

「……うん」

葵は小さく頷いた。

---

開演。

順番に学生たちがランウェイへ出ていく。
拍手。
シャッター音。
控室越しに聞こえる司会の声。

そして。

「次は、渡辺葵さんです」

名前を呼ばれた瞬間、心臓が強く跳ねた。

足が重い。

それでも、葵は前へ出た。

白いライトが視界を包む。

観客の顔はうまく見えない。
ただ、自分の靴音だけがやけに大きく聞こえる。

一歩。
また一歩。

震えそうになる呼吸を整えながら、葵は歩いた。

すると、不意に。

裾がふわりと揺れた。

自分で作ったシルエットが、光の中で柔らかく広がる。

その瞬間だった。

――あ。

葵は初めて、
“服を見せる楽しさ”を少しだけ理解した。

誰かになろうとしなくていい。

姉みたいに完璧じゃなくてもいい。

自分が作った服を、
自分の身体で完成させる。

それだけでよかった。

ランウェイの先端に立ち、ゆっくり振り返る。

客席の端で、すみれが拍手していた。

モデルとしてではなく、
ただ妹を見る優しい顔で。

その姿を見た瞬間、
葵の胸の奥で張り詰めていたものが、ふっとほどけた。

帰り道。

イベントスペースの外は、夕焼けで薄く染まっていた。

「お疲れ」

後ろから声をかけられ、振り返る。

すみれだった。

「……どうだった?」

不安半分で聞くと、姉は少し考えてから答える。

「うん。“葵の服”だった」

その言葉が、何より嬉しかった。

観客が多かったわけじゃない。
大きなショーでもない。

それでも今日、
渡辺葵は初めて“表に立った”。

誰かの影ではなく、
“自分の作ったもの”のために。

小さな街の、小さなランウェイ。

けれどそれは、
葵にとって確かな最初の一歩だった。



ショー本番まで、あと三週間――。

* 若手デザイナー作品
* リメイク衣装
* 学生コラボ商品

なども並んでいる。

彼女自身は派手な経営者ではなく、今でもアトリエで縫製やシルエット調整を行う現場主義。
大学時代に設立したモデルサークルとも交流が続いており、後輩たちの展示会に協賛することもある。

以前より表情は柔らかくなったが、服作りの話になると昔と同じ鋭い目になる――。

 

『シルエットの向こう側』

第三話:はじめての“被写体”

 

「……え、私が?」

放課後のサークル室。
布地サンプルとトルソーに囲まれた中で、渡辺葵は思わず声を裏返した。

「だから言ったじゃん。葵の服は、葵が着るのが一番いいって」

笑いながらそう言ったのは、モデルサークルの三年生・真島玲奈だった。
長い茶髪を無造作にまとめた玲奈は、学内でも有名な人気モデルで、姉のすみれとも面識がある。

「でも私、人前とか本当に苦手で……」

「ファッションショーって、“自信ある人だけ”が立つ場所じゃないよ」

玲奈は机の上に置かれていた葵のデザイン画を持ち上げた。

白と淡いグレーを基調にした、繊細なレイヤードワンピース。
身体のラインを強調しすぎず、それでいて歩いた時に柔らかく揺れるシルエット。

「これ、葵っぽい」

「……私っぽい?」

「うん。派手じゃない。でも、ちゃんと目を引く」

その言葉に、葵は少しだけ息を止めた。

昔から“地味”と言われることは多かった。
姉の隣にいればなおさらだった。

けれど、“目を引く”なんて言われたことはなかった。

玲奈は続ける。

「すみれさんみたいなモデルにならなくていいんだよ」
「むしろ、葵は違うからいい」

その瞬間、葵の胸の奥が小さく揺れた。

姉は完成された華やかさを持っている。
誰が見ても“モデル”だと思う存在。

でも自分は違う。

視線を避ける癖。
前髪で隠した表情。
猫背気味の姿勢。

それでも――。

“違うからいい”。

その言葉は、不思議なくらい頭に残った。

---

数日後。

葵は自宅の鏡の前に立っていた。

制作途中のワンピースを仮縫いし、自分で袖を通す。
薄い生地が肩に触れる感覚に、自然と背筋が伸びた。

「……変じゃ、ないかも」

小さく呟く。

すると部屋のドアが軽くノックされた。

「入るよー」

現れたのは、姉のすみれだった。
仕事帰りらしく、ラフな格好でもどこか人目を引く。

「うわ、もう作ってるんだ」

すみれは目を丸くして、葵を見た。

「……どう?」

恐る恐る聞くと、姉は少し黙ったあと、ふっと笑う。

「すごい葵っぽい」
「柔らかくて、ちゃんと可愛い」

その瞬間、葵は思わず視線を逸らした。

姉に褒められることに、まだ慣れない。

「でも意外。葵、自分で着る気になったんだ?」

「……まだ、ちょっと怖いけど」

「怖くて当然だよ」

すみれは鏡越しに妹を見る。

「私だって最初のショー、足震えてたし」

「えっ?」

葵は驚いて振り返る。

完璧に見える姉にも、そんな時代があったなんて知らなかった。

すみれは苦笑する。

「みんな最初から自信あるわけじゃないよ」
「ただ、“見られること”に慣れていくだけ」

そして少しだけ真面目な顔になった。

「でもね、葵」
「自分で作った服を自分で着るって、すごく強いことなんだよ」

その言葉が、静かに胸へ落ちていく。

鏡の中には、まだ頼りなさそうな自分がいる。

けれど以前よりほんの少しだけ、
その姿を見つめ返せる気がした。



ショー本番まで、あと三週間――。

* 若手デザイナー作品
* リメイク衣装
* 学生コラボ商品

なども並んでいる。

彼女自身は派手な経営者ではなく、今でもアトリエで縫製やシルエット調整を行う現場主義。
大学時代に設立したモデルサークルとも交流が続いており、後輩たちの展示会に協賛することもある。

以前より表情は柔らかくなったが、服作りの話になると昔と同じ鋭い目になる――。

 

『シルエットの向こう側』

第二話:モデルサークル誕生秘話2

モデルサークル「atelier runway(アトリエ・ランウェイ)」設立者の(現在はブティック経営)の特徴

 

・年齢(設立当時):21歳
・現在:28歳前後、ブティック経営者
・ 日本人女性
・長身でスレンダー体型
・ 切れ長の目、知的でクールな雰囲気
・ダークブラウンのロングヘアを低めにまとめている
・モード系ファッションを好む
・黒を基調とした服装+シルバーアクセサリー
・「服は着られて完成する」が信念
・デザイナー気質だが行動力が強い
・学生時代からリーダーシップがあり、周囲を巻き込むタイプ
・表情は落ち着いているが、作品の話になると熱量が高い
・モデルというより“クリエイター兼演出家”の存在感

 

 

設立者の現在(ブティック経営)の様子

大学卒業後、朝倉真琴は地元のセレクトショップ勤務を経て、自らのブティックを立ち上げた。
店名は「atelier M」。

学生時代に掲げた、

「服は、着る人がいて完成する」

という理念は今も変わっていない。

店内には既製品だけでなく、

* 若手デザイナー作品
* リメイク衣装
* 学生コラボ商品

なども並んでいる。

彼女自身は派手な経営者ではなく、今でもアトリエで縫製やシルエット調整を行う現場主義。
大学時代に設立したモデルサークルとも交流が続いており、後輩たちの展示会に協賛することもある。

以前より表情は柔らかくなったが、服作りの話になると昔と同じ鋭い目になる――。

『シルエットの向こう側』

第二話:モデルサークル誕生秘話1

モデルサークル「atelier runway(アトリエ・ランウェイ)」設立秘話

渡辺葵は、大学の服飾製作科に通う二十歳の学生だった。
黒髪のボブカットに黒い瞳。華やかというより静かな雰囲気を持つ彼女は、現在、学内でも人気の高いモデルサークル「atelier runway」に所属している。

しかし、そのサークルは最初から順風満帆だったわけではない。

---

 ■設立者は“服を作る側”の学生だった

サークルを設立したのは、現在はブティック経営者として活躍している大学OG・**朝倉真琴。

真琴が在学していた当時、服飾製作科の学生たちは強い不満を抱えていた。

学生たちは何か月もかけて衣装を制作する。
型紙を起こし、生地を選び、縫製し、装飾を施す。

だが、その作品を披露できる場は、

・学園祭の展示
・大学内の小規模ファッション発表
・提携自治体の地域イベント

程度しかなかった。

しかも多くは「展示」が中心。
マネキンに着せて終わることも多く、“人が着て動く美しさ”まで表現できなかった。

真琴はそれに納得できなかった。

 「服って、“着られて初めて完成”なのに」

それが、彼女の口癖だった。

---

■“モデル不足”という現実

さらに問題だったのは、服を着てくれる学生が少ないことだった。

服飾製作科には「作るのが好き」な学生は多い。
しかし、自らランウェイに立ちたい学生は少ない。

当時の発表会では、

・身長が合わない
・ポーズが分からない
・歩き方がぎこちない

などの問題が頻発していた。

せっかくの衣装も、魅力が十分に伝わらない。

そこで真琴は考えた。

 「だったら、“服を魅せるための学生チーム”を作ればいい」

---

■最初は“非公認団体”だった

真琴は友人たちを集め、空き教室で小さな撮影会を始めた。

最初のメンバーはわずか五人。

・衣装制作担当
・撮影担当
・ヘアメイク担当
・モデル担当
・SNS担当

すべて学生だけで回していた。

当初、大学側の反応は冷淡だった。

「モデル活動」という言葉から、

・芸能活動化
・学外トラブル
・派手なサークル化

を懸念されたからだ。

だが真琴たちは、“ファッション作品発表の補助団体”であることを徹底した。
・ 制作学生を主役にする
・商業目的は禁止・ 学内作品を優先

・ SNSでは制作者名を必ず明記

そうした地道な活動が徐々に評価されていく。

---

 ■転機となった“雨の商店街イベント”

設立二年目。
提携自治体の商店街イベントで事件が起きた。

屋外ステージ当日、突然の大雨。

観客は激減。
運営側は中止を検討した。

だが真琴は諦めなかった。

アーケードの下を即席ランウェイに変更。
照明も不足する中、学生たちはスマホライトや店舗照明を借りて対応した。

その improvisation(即興性)が逆に話題となり、

・地元新聞
・地域情報誌
・SNS

で大きく拡散された。

「学生だけでここまでやるのか」

と評判になり、大学側も正式にサークルとして認可することになる。

---

 ■現在の「atelier runway」

それから数年後――。

渡辺葵が入学した頃には、「atelier runway」は大学でも有名な存在になっていた。

・学内ファッションショー
・地域企業とのコラボ
・古着リメイク企画
・SNS発信
・撮影展示会

など、多くの活動を行っている。

だが、サークルには今でも創設者・真琴の理念が残っている。

サークル室の壁に飾られた、古びた手書きの言葉。

> 「服は、誰かが着て、歩いて、笑った瞬間に完成する」

葵はその言葉が好きだった。

自分はモデル志望ではない。
むしろ人前は少し苦手だ。

それでも、制作学生が自分の衣装を見て嬉しそうに笑う瞬間を見るたびに、

「このサークルが今まで続いてきた理由」

を少しだけ理解できる気がしていた。

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