今回は聖曜先生の著書「不動明王が教える運命大逆転ー恨み・憎しみを成功のエネルギーに変える方法!」より第二章の内容を見てみたいと思います。
今回初めてご覧なられる方は、前回のブログ内容をご参照ください。
はじめに第一章第二章の題目は「欲求はエネルギーの源泉になる」です。
今回の登場人物は三十代半ばの品のいいご婦人(由美子さん:仮名)です。
某資産家の娘さんで何不自由になく生まれ育ち、三十八歳の夫・勝男(仮名)と小学校一年の男の子がいます。
ご両親はここ数年の間に亡くなり、親とともに済んでいた屋敷にそのまま家族三人で住んでいます。
ここまで来ると金銭的にも困ることなく、幸せな家庭に見えますね。
ところがです。
「そして語りはじめて五分ぐらい経ったときでしょうか。なにげなく由美子さんは頭の上に手をのばし、ある仕草をしたのでした。
「あっ!」
そこに現れたものを見て、思わずわたしは叫んでいました。
豊かな黒髪だと思っていた髪の毛が、じつはカツラだったのです。」(P49)
いろんなお医者さんに診てもらったそうですが、いっこうに治らないそうです。
由美子さんはかつてニューヨークに一年だけ留学したことがあり、その時に知り合ったのが勝男になります。
カメラマン志望の彼に惹かれた由美子さんは、ほぼ一目惚れといっていい状態で彼に夢中となります。
たとえ複数の女性がいることを知っていても、敵愾心はなかったそうです。
由美子さんが先に日本へ帰ったあと、勝男もニューヨークでの仕事が減ったため、日本へ帰ってくるようになりました。
そして由美子さんにプロポーズをして、家族は最初に反対はされましたが、最後はしぶしぶ認めてもらい結婚に至りました。
結婚後、子供も生まれ端から見れば人もうらやむような生活でした。
「ところが息子が生まれて一年後に父は突然、亡くなります。心臓発作でした。そして、もともと病弱で病の床についていた母も、父のあとを追うようにして、まもなく亡くなったのです。
たてつづけの両親の死に、由美子さんの心のなかにはポッカリ穴が空いたようでした。父の死後、あれだけあったと思われていた資産はほとんどどこかに消え、残っているのは由美子さんが生まれ育ち、つい最近まで両親が住んでいた屋敷だけということも知らされます。」(P56)
何とも急な展開ですね。
幸せ一杯から両親の死、そして資産もほとんどない状態からさらに追い打ちがかかります。
「そんなある日のことでした。
たまたま大学の同級生の女性と会って話していたら、彼女が先日、渋谷の街で勝男を見かけたというのです。え?と、由美子さんは内心思いました。その日は地方出張で、勝男は東京にいなかったはずだからです。
その夜、なにげなくそのことを勝男に尋ねると、勝男の表情が一瞬ピクッとするのが見てとれました。そしてそのあと、その一瞬のうろたえを取り戻そうとするかのように、勝男はけんめいに平静を装うのですが、そうしようとすればするほど勝男の態度が不自然になっていくのが分かります。
「ああ、聞かなかればよかった’
と、由美子さんは思ったそうです。」(P57)
どうやら勝男には別の女性がいる感じですね。
では相手は誰か?実は意外なところで判明しました。
「そんな苦しい日々の気分転換の意味もあって、ある休日、由美子さんはある用事をすませた帰りがけに、父亡きあと後見人を買ってでている世田谷の佐々木の家に立ち寄ったのでした。
佐々木は家にいました。ところが、玄関の上がり口のところに、なんと、地方に撮影に行っているはずの勝男の靴もあったのです。」(P58)
なんと意外な展開でした。そんな身近なところに相手がいるとは。。。
由美子さんは勝男を問いつめると観念したというより、開き直ってすべてを語りはじめました。
佐々木家にいた一人娘直子(二十三歳)に慕われ、抜き差しならないところまでいき、とうとう結婚したいとまで言ってきたそうです。
そして信じられないことに、こんなことを持ちかけられました。
「それなら、遅かれ早かれ売りに出さなければならないあの新宿の屋敷を、名義上、勝男君にも権利があるうちにウチの会社で高く買いとって、そのあと勝男君には由美子さんと別れてもらい、新婚のお前たちふたりで仲良く、あの屋敷に住むようにすればいいじゃないか」(P61)
なんと由美子さんの知らないところで、勝手に話がすすめられていたということでした。
信じていた人達につぎつぎに裏切られていたことが発覚して、その日から由美子さんの髪の毛が抜けはじめたとのことです。
そしてある夜、睡眠薬自殺を図りましたが、家政婦に発見され、病院にかつぎこまれました。
なんとか一命は取りとめましたが、勝男は見舞いにはやってきませんでした。
聖曜先生はこの一連のお話を聞かれたあと、現代版の「四谷怪談」と称されました。
そして、聖曜先生はこのように対応されました。
「「恨みを晴らしたいのですね」
単刀直入に、わたしはいいました。
「ええ」
それまで冷静に話していた由美子さんの目がさらに冷静さを増して、キラッと光を放ちます。
わたしは思わず、ニッコリ笑いました。
恨みを晴らそうと思えるということは、彼女の欲求が自殺のように自分に向かう暴力から方向転換し、外に向かったしるしだからです。その、人間の根源的な欲求さえしっかりあれば、相手が社会的にどれだけ地位があろうが、不動明王にとっては赤子の手をひねるよりたやすいことなのです。
恨みを晴らしたい欲求こそ、恨みを晴らすのです。自分の人生で、「~したい」という強い表現をもっていない人は不幸です。
食いたい、殺したい、復讐したい、呪いたい・・・・・。
それらの「~したい」はすべて、不動明王の耳には「生きたい」という叫びに聞こえています。そして、「生きたい」という物をとことん生かすために、邪魔者を蹴散らし成就させるのが、不動明王の力なのです。」(P66~67)
重要なところは太字の箇所になります。
そうです、「~したい」という欲求があってこそ、復讐ができるのです。その欲求がないうちは、不動明王も力は貸せないということです。
そして聖曜先生の祈祷後、およそ二ヶ月後に現れてきました。しかし佐々木のパワーが強かったため、少し手間取ったようです。
佐々木は裏献金をしていた某代議士がゼネコン汚職で検察送りとなり、どういうわけか、その二人の贈収賄関係をスクープされたようです。
当然佐々木は逮捕寸前、取締役社長の座も追放されてしまいます。
その佐々木にコバンザメについていた勝男も当然お手上げです。
カメラマンとしての仕事もなくなり、由美子さんのところに救いを求めてきたそうです。
由美子さんは一瞬悩みましたが、最終的には三行半を叩き付けました!
![グッド!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/187.gif)
その後、由美子さんは自分が学んできたことを活かせる仕事に出会い、やりがいを感じて働いています。
髪の毛もまた生えてきたそうです。
そして由美子さんは聖曜先生に質問しました。
「人を呪うと、その呪いは自分にハネ返ってくるそうですが、ほんとうですか?」(P71)
聖曜先生はこうお答えされました。
「呪い穴二つ、という俗説ですね。呪い返し、ともいいます。落語にも正妻とおめかけさんが呪いあって、結局ふたりとも死んでしまうというのがあります。でもあれは、おたがいなんの後ろ盾もない市井のおかみさんたちが、同程度レベルの呪いをかけあったから、ふたりとも倒れたという噺で、
あなたみたいに不動明王の後ろ盾がちゃんとついている人は、なんにも恐れる心配はありません。それでも心配だったら、また不動明王に援助を頼めばいいんですよ」(P71)
ということです。
なんにも心配する必要なさそうですね。
あぁそういえば勝男に言い寄ってきた直子ですが、聖曜先生もわからないそうです。
恐らくどこかで餓鬼道のハイエナたちにむさぼり食われているのではないでしょうか、とのことです。
くわばらくわばら。
いかがでしたでしょうか?
今回の事例も皆様のお役に立てればと思います。
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聖曜先生のこの著書をご覧なりたい方は、下記よりPDFファイルのダウンロードが可能です。
著書「不動明王が教える運命大逆転ー恨み・憎しみを成功のエネルギーに変える方法!」