ここしばらく、旅人さんじゃない桃李さんを

目にする機会が増えていて・・・

 


労働基準監督官、南三条和也

 

 

 

小学校教諭、山路一豊

 

 

 

あと、劇場版MOZUのクレイジー兄さん

とか、全盲の弁護士とか・・・
(いずれもここ一カ月くらいの間にCSや

BSで怒涛のような再放送が!)

 

 

 

 

 

それにしても髪型のせいでしょうかね、
旅人さんはどの方よりも年齢が下に

見えるような。

 

 

 

「若い」というよりも・・・

 


そう、どちらかといえば「幼い」

という風に感じられる気がします。

 

 


でも彼は普通の社会には揉まれて

いないにしても、経験値的には、他

のキャラクター達が経験していない

ような、あるいは生涯触れることの

無いような世界を知っている
わけですよね・・・

それはもう色々な意味で。

 

 


にもかかわらず、自他とも認める最愛の

娘、灯衣ちゃんと接して優しいパパの顔

をしている時ですら、何処かあどけない

ような表情が見え隠れしているように思

えてしまう。

 


なぜでしょうか?

 


やはりそれは、旅人さんのアイデンティ

ティが未だあの5歳の頃にあるから?

 

 

あるいは、彼の中に蓄積された深い

憎悪と、感覚の欠落による心身のアン

バランスさが、逆説的に彼の純真な部

分を際立たせて見せているせいでしょ

うか・・・?

 

 

 

 


そして同時に気になるのは、

う~マン棒と旅人さんの関係。

 


味覚を失った彼が味を覚えているのは、

子供の頃好きだったこの駄菓子のみ。

 

 

 

 

普通に食べているだけの時もあるけれど、

意識的に、「あの記憶」を忘れないための

マーカー、そして時には、憎悪の火を焚き

付けるための記憶材料として、う~マン棒

を携えているように見える場面もあります

よね。

 

 

 

第7話で、自分を「普通でない身体」

にした「ロスト」開発者のドクターに会う

場面でも、

 

 

 

 

そのドクターが実は灯衣の

お母さんということが判明して、彼女に

灯衣を会わせる選択をする時も・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

そして第8話の最初のところ。


皆の前で秘密を暴露した後、一人外へ

行こうとするこの時にも、

「お守り」のようにう~マン棒を手にする。

 

 

 

 

 

ここでは、無意識のようにも見えるこの

行動から、彼の口にした、「頭を冷やして

くる」という言葉の真意が深読み出来る

気がします。

 

 

それは例えば、皆から止められて混乱

してしまった「復讐心」という自らのアイ

デンティティを、再び立て直して自分自

身と繫ぎ止めるために、「頭を冷やして」

皆と距離を置こうとしたのかなあとか・・・。

 

 

 

しかし結果的には、この時に

陽子先生から渡された携帯が、

彼と皆を繫ぐよすがになるのですね。

 

 

 

 

 

さらに最終話で、リッチーと

対決するべく待つ、このシーンでも、

 

 

 

 

 

ぱさり・・と、う~マン棒の包みが床に

落ちるところが異様に不気味で・・・。

 

 

 

 


でも、幼い頃を純粋に懐かしむ、彼の

郷愁を表現するものとして描かれてい

るところもあるんですよね。

 


例えば第6話の場面。

 

食卓にう~マン棒を用意する

灯衣ちゃんに向かって亀吉君が、
「いくらなんでも、もう食べ飽きて

いるんじゃあ・・・」と言う。

 


それに対して、両親が行方知れずの彼

女が、自分の境遇と重ね合わせながら、

旅人の気持ちを代弁するんです。

 

 

 

 

「毎日食べないと忘れそうで怖いんだよ、

きっと」


「忘れたくなくても、少しずつぼんやりして

くるんだよ。すごく・・・こわいよ」

 

 

 

 

 

 

 

それと個人的には、旅人の秘密を知った

後の亀吉君が陽子先生に言う、
「旅人さんのこと、う~マン棒ばっかり食

べてる子供みたいな人だと思ってました」

っていう台詞が好きですね。

 

ちょっとおバカなところもあるけれど、

愛すべき亀吉君の素直な内面がよく

あらわれている言葉だと思います。

 

 


そんな彼が後に、灯衣を不憫に思う気持

ちから、優しい旅人さんに戻ってほしい一

心で、無謀にもリッチーを刺してしまう・・・

 

あの場面からは、彼の純真さが痛々しい

ほどに感じられますよね(涙)。

 

 

 

 

 

とまあ、こんなふうに深読みの尽きない場面

や興味深い心理描写が満載で、まだまだ語

り足りない「視覚探偵 日暮旅人」なのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後まで読んでいただいてありがとうございます。


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