秀山祭九月大歌舞伎 『ひらかな盛衰記』 『再桜遇清水』 | nonco diary

秀山祭九月大歌舞伎 『ひらかな盛衰記』 『再桜遇清水』

ひらかな盛衰記

逆櫓

全五段の時代物『ひらかな盛衰記』の三段目「逆櫓」。初代吉右衛門の当り役である主人公の樋口次郎兼光を演ずるのは吉右衛門丈。

母性と忠心の狭間で苦悩するお筆を演ずる雀右衛門丈、苦渋の末の深謀の権四郎を演ずる歌六丈がとても宜しく、松右衛門(樋口)の女房およしを演ずる東蔵丈が女房という若さには見えなかった違和感は、それほどは気にならず。(少し気になったのは事実)

ところで今回は、船中の立ち回りで遠見の演出が観られたのだけれども、子役の子達がなんとお上手なこと!立ち廻り、見得、芸達者ぶりに感心いたしましたよ。合格

穏やかな世話物の様相の前半から、樋口の名乗りで知将備えた武将へと変わる松右衛門(樋口)は、威風堂々と鮮やか。安定の「逆櫓」、満足の舞台でございました。

 

再桜遇清水

桜にまよふ破戒清玄

新清水花見の場

雪の下桂庵宿の場

六浦庵室の場

 

当代吉右衛門丈が監修し、松貫四の名で脚本を手がける舞台。

美女の色香に迷い堕落していく破戒僧の壮絶な軌跡を描くこの物語は、寛政五年(1793)江戸中村座で初演された『偶曽我中村』をもとに当代吉右衛門丈が松貫四のペンネームで執筆。

昭和六十年に『再桜遇清水』として金丸座で初演され、秀山祭十回目の今回歌舞伎座において再演。三十二年ぶりということですね。合格

この作品を歌舞伎座での再演を念頭において書いたと仰る吉右衛門丈、「(歌舞伎座での上演は)面映い事でもあり、我が意を得たりという思いも~~~」とのお言葉。

 

初演時は吉右衛門丈が演じた僧・清玄と奴浪平の二役を歌舞伎座にて演ずるのは染五郎丈。

高僧である清玄の、品格ある姿、破戒僧となり煩悩に身を焦がしのたうち回る姿。

どちらの姿も説得力があり、吉右衛門丈の清玄を観てはいないのだけれど染五郎丈の清玄、よくはまっていたよう。登場人物の定番の役割や様式美なども要所要所に散りばめられ、所々の既視感ある場面も手伝ってか、綴られる物語はわかり易い。

死してなお執念で桜姫を追い求める清玄は怨霊と化し、威嚇するように上手上方に浮かび上がり、幕。

桜姫を演ずるのは雀右衛門丈、腰元山路は魁春丈休演のため、東蔵丈。

 

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