国立劇場三月歌舞伎公演 『一谷嫩軍記』 | nonco diary

国立劇場三月歌舞伎公演 『一谷嫩軍記』

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「一谷嫩軍記」
  三幕
      -流しの枝・熊谷陣屋-
       序 幕 堀川御所の場
       二幕目 兎原里林住家の場
       三幕目 生田森熊谷陣屋の場

「歌舞伎を彩る作者たち」第五弾は、並木宗輔作 「一谷嫩軍記」。
お馴染『熊谷陣屋』の前に序幕と二幕目が付き、三幕目の『熊谷陣屋』へと続く上演形式。
『堀川御所』を98年ぶりに復活、『林住家(通称:流しの枝)』も37年ぶりとのこと。
『熊谷陣屋』も普段は省略される相模、藤の方が揃うところからの上演で、
弥陀六詮議の場面もあり弥陀六の背景もここで把握できる。
『熊谷陣屋』のみだと背景や前提を把握していないと分り辛いところもあると思うのだが、
堀川御所で伏線となる義経の厳命が強調されるなど、予備知識がなくても
分りやすくなっていたのではないか。

国立劇場文芸課補綴とのことなので、省略加筆されたのだろうが、
序幕30分ではちょっと物足りない。せっかく復活したのに勿体ない様な気もする。
流しの枝では、義経・忠度・六弥太それぞれのエピソードや心情が窺えて、
後に熊谷陣屋へとつながる物語の深みが演出されていた。
珍しい上演形式で、これはこれで楽しめた。
三津五郎丈の上品で理知的な義経、彌十郎丈の弥陀六が良かった。

『熊谷陣屋』の舞台は須磨ですが、
直実は、父・直貞が大里郡熊谷郷の領主だったため熊谷生まれ。
そのご縁で劇場ロビーでは・・・
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見たことがあるお菓子。。。

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あら~んドキドキ 思いがけないところでお会いできました音譜音譜

虚実ない交ぜの歌舞伎ですから当然ですが、
『熊谷陣屋』では自制心のある沈着冷静な人物として描かれている直実公。
所縁のかの地でも、随分と美化されています。
が、実際はかなりの直情型の人物ですよね。

前庭では梅の花が満開音譜
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