梅田望夫 『ウェブ進化論』
- 梅田 望夫
- ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
グーグル礼賛に満ちた論調は、読んでいる方が気恥ずかしくなるほどだ。
感心するのは、まるで、これからは万人に無限の可能性が拓かれているといわんばかりの希望的な観測を展開しつつ、一方で、時代の変化に適応できない人には、苛酷な将来が待っていると脅すかの如き論調だ。
サラリーマンの心理をたくみにくすぐり、脅かし、そして、いつのまにか著者の持論に引き込んで、離れられなくしてしまう。
つまり、固定読者として獲得してしまうわけだ。
これぞ、コンサルタントである著者の真骨頂だろう。
大前研一などが代表格だが、経営コンサルタントという人たちは、口八丁手八丁で、あまり認識力のない読者を手なづけ、リピーターとすることに本当に長けていると思う。
この著者にも、大前と同種の匂いを感じてしまうのは、下種の勘ぐりだろうか。
切れ味: 可
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