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野生虎鹿保護区

三度の飯より 東方 神起
ユノペンの綴る拙い駄文でホミンを愛でる
完全自己満ブログ

自分のおかずを自分で拵える自炊ブログですが
うちのホミンちゃんをつまみ食いしていただける
と嬉しいです。※腐向け BL表現有り 観覧注意





朝食をとるホテル内のレストラン


朝はビュッフェスタイルになっていて

それなりのランクなホテルなだけあり 必要以上に様々な種類の料理が 長テーブルの上の大皿に所狭しと並べられている


いつもなら それだけで単純に上がるテンションも
今は別の方角へ向いていて

部屋からここまで二人で歩いてくる途中もずっと上の空で…


パーカーにトレーニングパンツというラフな格好でポケットに手を入れて

数歩前を飄々と歩いていくヒョンの背中を
ただぼんやり眺めていた



入り口でトレーを受け取り
浅いお皿 深いお皿

フォーク スプーン


思い思いの料理を取り分けて


僕らは朝陽の当たる窓際の席を選んだ


朝食のサービス開始時間からあまり経っておらず
事務所の関係者はおろか 一般客も疎らで


心地良い音量で流れる
クラシックのBGMだけがこの空間唯一の音だった


しばらく無言で朝食をとる僕ら





カチャ






「ヒョン…今朝のメールなんですけど、アレって…」





先に沈黙をやぶったのは僕の方だった






ヒョンはその問いかけにすぐに応えることをせず

僕に目も合わせてくれなくて

僕はなんだか泣きそうになる



ヒョンの不機嫌の理由は
やっぱり
彼女が僕に近づきたがっていることが気に入らないからなんだろう

そんなに彼女のことが好き……?


怒りの様な
深い失望の様な
どす黒い感情が僕の頭の隅から沸きだして

目頭がカッと熱くなる

僕は食べる手を止めてうつむいたまま
ヒョンの言葉を待っていた


ヒョンはそんな僕なんかお構い無しで
マイペースに牛乳なんて飲んでいる





「そのままだよ、彼女お前に興味があるんじゃないか?じゃなかったら俺に仲を取り持ってなんて言わない」



僕に 優しく 語りかける様にそう言うヒョン
柔らかく微笑むその目の奥が笑って無いこと

僕にはわかる




あ…泣きそう



顔があげられない


あなたが僕の名前を呼んでくれているけど
今は

無理



僕は顔を伏せたまま泣きそうになる声に気付かれないように


小さな声であなたに問いかけた




「ヒョンはいいんですか?僕があの人と


もし どうにかなっても…
そういうことなんでしょ?


ヒョンはそれで嫌じゃないの?」



一度
胸の内を吐露しだせば
言いたくない言葉
認めたくないことも
感情にまかせてスラスラ出てくるから不思議だ


「僕はてっきり、二人は両想いだとばかり思ってましたけど」


一気に 言い終える

あなたの表情が気になって恐る恐る目線だけを上にずらす



ねぇヒョン


なんて 切ない顔してんだよ

今までに見たことがないくらい

あなたにそんな顔させられるあの人はすごいね


「ヒョン…質問に答えて!さっきから何ひとりで百面そうして


わっ!!」


あんまり辛気くさいから

空気を変えようって
わざと生意気な感じで言ったら頭クシャクシャ撫でられた


悔しいけど

嬉しい…///////



その後ヒョンは
彼女を恋愛対象じゃないとか僕らを応援するとか言ったけど


きっとそれは優しい嘘



ただ

ヒョンをそこまで惹き付けるあの人に
僕も興味が沸いてきて…





「わかりました」




複雑な心のまま

僕はそう答えていた



「ありがとうな」


その反面
ヒョンから彼女を引き離せるなんて そんなことも一瞬考えてしまった こんなどうしようもない 僕に

ヒョンは 綺麗な笑顔でそう言ってくれた



それが 僕には痛かった