あの、この世の者とも思えないほど美しいジュリードキドキ
あのジュリーに初めて魅せられたのは14歳でした。
新宿ACBを始めジャズ喫茶にザ・タイガースを見に行くようになりました。

そんなある日、私は日比谷に行く用事があり上京しました。

あれは私の17歳の誕生日の翌日でした。


GSに夢中だった私は、野音でGS祭りがありタイガースの弟分のGSがたくさん出演したのです。
その頃のタイガースは、トッポが抜けシローが加入していましたが、いつも一緒にジャズ喫茶に行っていた友達はトッポファンだったため、シローに変わってからはあまりタイガースを観に行かなくなっていました。
その代わり、別なGSを追いかけるようになっていました。
もちろん、ジュリーを忘れたわけではなくて、一人でもジャズ喫茶やウエスタンカーニバルなどには行っていました。
その日は野音で好きなGSを見て、さて帰ろうと有楽町の駅に向かいました。
日比谷あたりは、いくつかの交差点があり場所は定かではありませんが、確か大きな交差点でした。
信号は赤。
立ち止まり、ふと横断歩道の先を見ると、まさか!
うそ!
でも似てる!
心臓がドキドキして、震えてきました。
その人の後ろには、5、6人の女の子がいました。
信号が青になり、私は横断歩道を歩き出しました。
その人をじっと見つめながら、すれ違いました。
暗くても分かりました。間違えるはずはありません、黒の三つ揃いのスーツでしたが、ネクタイの色だけ覚えていないのですショック!

その人とすれ違って、私がとった行動は、
そう、すぐに引き返しました。
その人の横に並び、声をかけました。
「ジュリー、どこへ行くんですか?」
ジュリーは、
「野音へ」と言いました。

「私、今、行ってきたところなんです。タイガースがでないので帰ろうと思って」
「僕たちは今日は出ないよ、若いGSばかりだからね」
「そうなんですか、あの、私も一緒に行っても良いですか?」
「いいよ」
私はジュリーの隣を歩き、野音へまた向かいました。その間、確か若いGSの話をしたと思いますが、ジュリーのことではないので省略します。
野音に着き、土手を歩きました。ジュリーは、落ちていたゴミを拾いゴミ箱にすてたりしていたので、私や後ろにいた女の子達も同じ様にゴミを拾いました。
そういえば、後ろにいた女の子達は何故かジュリーには話しかけたりしませんでした。
ジュリーの後をただひたすら着いて歩くだけだったのです。
だから私は、この機会を逃すまいと必死でジュリーの隣を歩きました。
もう二度とこんなチャンスはない、
ジュリーと話をするなんて夢のようでした。

でも私には時間がなかったのですしょぼん

「ジュリー、私、帰らなくちゃならないんです。電車が無くなっちゃうんです。あの~、サインしていただけますか?」
「いいよ、でもサインペン持ってないよ」
「私、持っています」
「用意がいいね~(笑)」
私はいつも持ち歩いている、ノートとサインペンをジュリーに渡しました。
ジュリーはサインをするとき、さっきゴミを拾ったときに付いた土が指に付いていて、そのままノートに付きました。
ジュリーの指紋が残りました。確か左の親指です。

「ありがとうございます。じゃ、私帰ります。」
「気を付けてね」
「はい」


私は、再度駅に向かいました。
何度も後ろを振り返りながら、次の電車にしようか、と考えながらショック!
でも、限界でした。
ジュリーの回りにはたくさんの人がいて、あれ以上はいられませんでした。
私より歳上のファンが私を睨んでいたのも分かっていたしガーン

上野から何時の電車に乗ったのかも覚えていません。
フワフワして、ニヤニヤして、ひとりサインをみてはため息ついていました。
夢にまで見たジュリーに会った。
今から何年前になるのでしょうかガーン



私は一生涯わすれることはないでしょう。
あの思い出は、宝物です。