7月17日 埼玉 16時00分

今日は。。。

今夕紹介する作品は、
コレ。

ダウン

NOGUCHI GORO 野口五郎 / L.A. EXPRESS = ロスアンゼルス通信
1978年作
CITY POP / AOR / FUNKY / MELLOW / RARE GROOVE
ディスクユニオンネットにて *お茶の水駅前店にて引き取り
800円
2021年7月7日

数ある名AOR系ジャケの如く、灼熱、乾き、地平の3要素を構図で切り撮る美学が
ここでも健在。和モノなら高中正義『AN INSATIABLE HIGH』も同系のジャケとなりますでしょうか。ジャケからして一級品AORの匂いをかぎ取る事も可能なのに、邪魔をするのは、野口五郎のその名の持つイメージなのか。
作品は『釣り上げ』時のブログにも書きましたが、今風に言うなら、ほぼ完ぺきなシティ・ポップ作。山達はデビュー作『CIRCUS TOWN』の盤面でNYとLA分けの作品としましたが、そこは、やっぱり御三家・野口五郎。
事務所のパワーもあってでしょう。アルバム単位でNYとLA作品をリリースさせています。アメリカレコーディング作が数枚。更に英ロンドン作品もあったりするのがハンパないお金の掛けようです。
皆さんご存知の通り、元は演歌デビューの野口五郎。海外録音作品でも、その歌い回し=演歌特有のコブシ利かしの効き過ぎ具合で作品の良し悪しが決まるのですが、この作品では、その手の演歌匂いは、ほぼ無臭なのでご安心を。
前置き長くなりました。
さぁ、音大きめで聴いてもらいましょう。
この1曲をもって野口五郎は山達と同格だったのかと思っても不思議ではないぐらいの曲の登場です。

ダウン
MENUE

ファンキー・メロウ。。。

もうイントロから完璧です。
達郎なら『WINDY LADY』が好きな人なら、イントロだけで、マジかぁと驚く事、受け合いますのナンバー、『メニュー』。
山達が提供した某三ツ星レストランドラマの『レシピ』より、コレだろっと、山達に判定勝ちしています。
若干ヴォーカルが酩酊気味な所もありますが、当時22歳って事を思えば、達郎のサーカスタウン時の年齢よりも若いのですと、許せる範囲に収まるとも思います。

しかも、動画でお気付きですね。
デビッド・T・ウォーカーにリー・リトナー、サンボーンの御存じ勢に、
無名ではありますがギャリー・キングのベースとリック・マラッタのドラムスが、
生涯を賭けた?かのようなシャッフルの効いたリズム隊を形成。
これだけでDJ諸氏なら、もうレコ屋にて釣り上げでしょ。。。と。

が、実は、この曲を作ったのは、鍵盤の鬼、深町純。
後にその鍵盤を積み上げ和製キース・エマーソン化してしまう深町純作曲のナンバー。

如何でしょう。
このアルバムには、この曲に匹敵する別タイプのファンク数曲に、メロウ系AORナンバーが合計で6曲も収録。アルバム全12曲中7曲もシティポップが入っているのです。

その相場が1000円以下。
もう費用対効果?が高過ぎて、笑ってしまいます。

今やバカ高いシティポップ作品。
どの作品からと聞かれたら、この作品から聴けと堂々と言えます。
否、皆さんも言って下さい、五郎のコレは別格。
コレを買え、コレを聴けと。。。

それでは。。。