スペース・オペラ『銀河英雄伝説』にフォーク准将という、伝説側からは敵役の人物がいる。無能な秀才とされている。「高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処することになる」と豪語して、銀河系の一部の半分の敵側領宙に攻め込むことを主張した架空の人物だ。その作戦は軍上層部、政府によって承認され、実行され、2100万人もの犠牲者を味方陣営にもたらすという大敗という結果に終わる。

「高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処することになる」を大好きな座右の銘にしてきた。反対は「決められたことをブレずにやる。」ということだ。前者は経営のミッションで、後者は経営管理で使っている。

2020年パンデミック前はフォーク的思考は無しで生きてきた。それが半年になり、無駄な会議や通勤時間が削減できると分かったら、法律系知識の更新を考えて、即実行。『働き方改革』で大きく変わった労働法、CFP(R) のファイナンシャル・プランナーで使う年金も大きく変わっていた。そこで、社会保険労務士の試験勉強をした。目的は知識のアップデートで、試験は記念受験でよかった。だが、合格して損はないんで、いつしか合格が目標に変わっていた。そして、特例的な救済措置に救われて合格できた。「高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処することになる」で良かった。

次は行政書士試験。似たようなものだ。目的は知識の更新と、経験の確認。今日の時点では自己採点にすぎないが、合格点が300点中の180点の試験で、202点は確実にしている。受験番号のマークミスのような致命的失敗がなければ1月25日には合格できそう。模擬試験を受けてきた過程で、180点なら行きそうだという感覚をもてて、次何しようと考える余裕が出てきた。

勤務先から退職勧奨を受けるという予期されたハプニングがあったが、社労士知見を使って、条文番号と最高裁判例名まで引用して、暫定で撃退した。使用者側の次の反撃を、縦深陣をひいて待ち構えている。フォーク准将がやられてしまった手なのだが、それを使っている。しかし、あまりにも明確に主張したせいか、使用者から新たな行動はない。勧奨する側にいたこともあり、退職勧奨が任意であること、一方的な解雇は解雇権濫用で無効であること、使用者は厳格に整理解雇の4要件を適用して高額な特別退職金を払うことでやっとこさ解雇できることという、相手の策が分かる。海千ヤマ千の労働者としては、諸々の揺さぶりをいなして、待っておれば良い。

貴方を雇い続けると会社が危ない、というお決まりの文句を勧奨の理由で言われて、次なる資格はターン・アラウンド・マネージャ(TAM)の『事業再生士補』に決めた。11月14日、行政書士試験の翌日にある予備校に申込んだ。入会金免除と株主割引付きで55000円。これで次の半年勉強できるなら嬉しい。

資格マニアだって? それに対する答えは別の場で書こう。

「高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処することになる」で人生後半やっていこう。借金も教育費もないし、それができるし、して良い年代だ。フォーク准将、ありがとう!