ガンの正体を最も端的に表しているのが、ワールブルグ効果です。
銀座東京クリニックというサイトでは、ワールブルグ効果やミトコンドリアの異常が細胞のガン化に関与している、などの情報が満載です。
http://www.1ginzaclinic.com/DCA/DCA+LA+ART.html
1926年に、オットー・ワールブルグ(Otto Warburg)博士は、ガン細胞ではミトコンドリアの機能が低下し、解糖系(乳酸系)でATPのエネルギー産生が増加していることを発見しました。
そして「ガン細胞ではグルコース(ブドウ糖)から大量の乳酸を作っていること」も発見しました。
今から90年近く前には、実はガンの正体がわかっていました。
ガン細胞とは、ミトコンドリアが衰弱してATP(生体エネルギー)が作れないために、解糖系(乳酸系)でATPを作って生き延びようとする細胞です。
ミトコンドリアは糖質・脂質・タンパク質などからATPを作れるのですが、解糖系は糖質からしかATPを作れません。
しかもミトコンドリアはブドウ糖1分子から36個のATPを作るのに対して、解糖系はATPを2個しか作れません。
つまりガン細胞は、糖質が唯一のエサであり、しかも極度に効率が悪いエネルギー生産力です。
だからガン細胞では、正常細胞の十数倍のブドウ糖を取り込みます。
正常細胞(ミトコンドリアが正常に働いている細胞)は、糖質を完璧に代謝するため、水と二酸化炭素しか出さないクリーンエネルギーです。
それに対してガン細胞(解糖系が働いている細胞)は、糖質を不完全にしか代謝出来ないため、大量の「乳酸」という産業廃棄物を生み出してしまうのです。
ミトコンドリアの糖代謝を100とすると、解糖系では5~6しか代謝できていないのです。
不完全燃焼のブドウ糖は乳酸に変わり、結果的に酸化・糖化・炎症を引き起こします。
乳酸はビタミンB群やミネラルが充分にあれば、エネルギーに変えられます。
しかしガンになるような人は、元々ビタミン・ミネラルが不足しているので、乳酸が溜まっていくばかりです。
ガン細胞のエサはブドウ糖とわかっていますから、最近は糖質制限がガンにも効果的であることに気付く人達が出てきました。
それと同時に、糖質や乳酸の代謝を促進する、ビタミン・ミネラル・アミノ酸・クエン酸などの摂取が、ガンに効くことも知られてきました。
食事療法と栄養療法の組合せが、ガン予防・治療に最も効果的です。