睡眠を見直すと糖尿病が改善
 睡眠時の脳波は、翌日の血糖値を高感度に示すマーカーとして使用でき、従来の睡眠指標よりも役に立つ可能性があるという。
 研究グループは、別の1,900人のボランティアのデータを解析し、睡眠時の脳波により同じ効果を再現できることを確かめた。
 「睡眠が唯一の特効薬になるわけではないにしても、深い睡眠により脳波を改善することは、血糖値をより改善するのに有用である可能性があります」と、ウォーカー教授は言う。
 医師の処方された薬を指示通りに服用し、食事や運動などの生活スタイルを改善しても、血糖値の管理がなかなか改善しないという人は、推奨される生活スタイルの改善として、睡眠を見直すことが効果的な方法になりえるという。
 「良い睡眠は、痛みをともなわず修正ができるものであり、糖尿病や高血糖を改善する助けになります」としている。
睡眠を改善する5つの方法
 睡眠障害や社会的時差ぼけなど、睡眠の質を下げる要因について研究しているピッツバーグ大学医学部によると、次のことを実行すると睡眠を改善しやすい。

■ 快眠はまずは規則正しい生活から
 規則正しい生活によって、体内時計がホルモンの分泌や生理的な活動を調節し、睡眠に備えて準備してくれる。体内時計を整え、体を睡眠に導くために、毎日同じ時刻に就眠・起床をすると効果的だ。、

■ 夜遅い時間に食事しない
 体内時計を整えるために規則正しい食事が望ましい。食事で摂取した食べ物が消化・吸収されるまでに2~3時間が必要となる。夜遅い時間に夕食をとると、胃の消化活動が活発になり、大脳皮質や肝臓の働きが活性化し、結果として睡眠が妨げられる。

■ 寝室の環境を調整する
 夏場は寝室をなるべく涼しくする。エアコンを利用して、25℃くらいまで気温を下げる。エアコンをつけると寒さを感じる場合は、湿度を50%~60%にすると、体感温度を下げられる。
 室内を静かにして、気を散らすものをなくす。カーテンやブラインドは、遮光性や遮熱性のあるものを使い、室内を薄暗くする。できれば吸水・速乾性のある快適な枕や寝具を使い、ベッドやマットレスも通気性のあるものに変える。

■ 適度な運動が良い睡眠をもたらす
 日中に体をアクティブに動かし運動する習慣のある人は、質の良い睡眠を得られるという報告がある。ウォーキングなどの活発な運動を、1日30分行うことを目標にする。運動の習慣化は、睡眠の質を高めるだけでなく、糖尿病や高血圧、肥満などの改善・予防につながる。

■ 光で体内時計を整える
 朝に太陽光を浴びると体内時計が24時間周期にリセットされる。起きたらまずカーテンを開けて、自然の光を部屋の中に取り込むと効果的だ。
 反対に夜に強い光を浴びると睡眠が妨げられる。夜の光には体内時計を遅らせる作用があり、時刻が遅くなるほどその力は強まる。
















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