先日のケーススタディの一般論の中で重要なことを書き忘れていました。それは、「ケースについて考察する際、ケース以外の情報を使ってはならない」ということです。というのも、ケーススタディでは限られた情報の中で考察し自分なりの考えを纏め上げることが期待されているからです。ケースでは実際の企業で過去に起こったことを考察するので、インターネット等を使えば色々な情報を手に入れることができてしまいますが、それはご法度とされています(ただし教授及びその教え方により違いはある)。
ということで、コマツのケースについて書こうかと思いましたが、この先ビジネススクールで学ぶ方にとって「ネタばらし」になってしまうので、書くのをやめます。と言ってしまうとこの記事は終わってしまうので、差し障りのない範囲でご紹介します。
コマツといえば旺盛な新興国需要を取り込んで業績を拡大し続けている日本の代表的なメーカーです。そして、授業では「Global Competition」というテーマの中でコマツが取り上げられました。しかし、2000年代の話ではなく、1960~80年代の状況がテーマとなりました。ケース自体、最終改訂が1988年ですから、かなり古い教材を使っていることになります。しかし、教授は(Strategyという学問の観点から)コマツをこの時期の日本企業の海外進出成功例の象徴と見ているようで、彼執筆の教科書でも紹介されています。
60年代のコマツは国内的には優位なポジションを築いていたものの、世界的に見ると二流のメーカーでした。世界市場はキャタピラーを筆頭に北米企業が圧倒的な力を有していたのです。そこに、日本政府の規制緩和により外資の国内進出が認められ、キャタピラー-三菱連合が国内参入してくることになり、コマツは瞬く間に世界の中での競争を強いられることになりました。
これに対しコマツはどのような戦略を実行していったのか、ということがこのケースのメインとなるのですが、上述の通りこの先は触れません。ただ、「企業固有の優位性の高・低」「国固有の優位性の高・低」のマトリックスで考えるのがこの授業のテーマでした。企業固有の優位性というのは、例えば特許とかブランドとか。国固有の優位性というのは、例えば天然資源とか法的規制とか。60年代のコマツは、「企業:低、日本:高」というところからスタートします。
とまあ、こんな感じで、何だか中途半端な感じになってしまいましたが、Strategyのクラスで初めて日本企業が出てきたので紹介してみました。これまで日本企業のケースは、Management Control Systemsという授業で京セラ(アメーバ経営)が出てきただけでした。
うちの会社もケースで取り上げられないかな~なんて思ったりもしますが、取り上げられるとしてもコーポレートガバナンスの失敗事例ぐらいでしょう。ははは。