いさぎよさ
潔さは、両親から学びました。
いざという時、追いつめられるような出来事が起こった時などに、結果がどうであれ、落ち着いて対処することが出来るようになったのは、両親のお蔭だと思います。
スピリチュアルの視点でみると、両親も私も、きっと生まれる前の計画で、この世で沢山の経験をしたいと願い出た魂なのかなと思ってます。
何故なら、両親の人生(私も関わってますが)が波乱万丈だからです。
両親は、群馬の桐生市で織物業を営んでいましたが、結婚して間もなく、私が生まれる少し前に、家の工場の漏電から出火し、工場と自宅が全焼、持ち物の全てを焼失しました。
夜中の出来事で、火の手が回るのが早かったようですが、幸いにも両親は無事で、飼っていた子猫と会社の帳簿だけを抱えて逃げたそうです。
私は、小さな時から、この火事のことを聞かされて育ったので、物への執着心をあまり持たなくて済んだのかもしれません。
そして両親は自宅と工場を建て直し、頑張って商売を続け、順調だと思っていた矢先、私が23歳の時に、卸問屋が負債を抱え倒産し、全ての商品を委託していた親の会社も連立倒産となってしまいました。
そして、先祖から受け継いできた土地も家も失い、両親は、高知へ移住を決めたのです。
その時の父の涙を初めて目にし、そのときに私に言った言葉が心に残っています。
「しょうがないよな、、頑張ってきたんだからいいよな、、」
この時に、父の潔さを目の当たりにしたのです。
頑張ってきた自分を称え、過ぎたことは潔く手放す
そして持ち物の全てを失っても、不屈の精神で、自分たちの幸せな道を切り開いていったのです。
それから高知での生活することになり、釣り好きから川漁師となって自由な暮らしをしていましたが、
その暮らしの中でも、台風の影響で四万十川が氾濫し、自宅が床上1m40cm浸水して、また家財を失うという経験も
火事、倒産、水害・・本当に凄い経験だと思います
そして、11年前に私が夫を失うという経験をし
去年12月に、両親にとって愛する娘、私の妹を失いました。
沢山の失う経験をして人生を立て直してきた両親も、娘を失うという経験は今までとは比にならない辛さを感じていました。
深い悲しみはしばらく続き、涙を流す日々でしたが、8ヶ月経った今は、死を受け入れ、娘は魂となってそばにいると父も母も信じ、魂となった娘をそれぞれに日々感じているようです。
過ぎた出来事に執着せず、前向きに進んで行こうとする両親の姿は、娘の私からみても本当に素晴らしいと思います。
いさぎよさ
それは、両親が身をもって教えてくれた最高の学びです。
私は、この父と母を選んで生まれてきて本当に良かったです。
そして、沢山の経験は、ポジティブなこともネガティブなことも、どれも魂の宝物
そう思える今があるのは、両親のお蔭です。
お父さん、お母さん、どうもありがとう