人生で手放すことで得られるもの・・
その最たるものとはなんでしょう
それは、きっと人生の最後に分かることなのかもしれません・・
私は、そのギフトが何かを、去年12月に他界した妹から教えてもらえたような気がします。
妹は、2年前の子宮頸部腺癌の末期宣告から、手術、1年半に渡る抗がん剤と放射線治療、その後間もなく再発してしまい緩和病棟で1か月半過ごし、天国へと旅立ちました。
その妹の過酷な闘病生活から天国に旅立つ瞬間まで見届け、感じたことは・・・
進行していく病気と共に、普段何気なくしている動作でさえも日を追うごとに一つ一つ手放さなければいけない現実・・
歩くこと
書くこと
食べること
しゃべること
飲み込むこと
起き上がること
そして、息をすること
私たち家族にできることは、日に日に手放さなければいけないこれらの現実をそばで見守り励まし続けることでした。
そのような辛い現実を見つめ続ける毎日でしたが、一つ一つ手放していく妹を見ていると、だんだんと純粋な少女のようになっていくのを感じたのです
死期も迫った頃、言葉を発するのも難しくなった妹が、私たち家族が掛ける言葉に素直にうなずく姿は、全てを悟った天使のようでした
この世を去るとき、魂は身体を出たり入ったりを繰り返し、旅立ちの準備をしているそうです。
きっと妹もそうしていることで魂の世界のことを悟っていたのだと思います。
そして、この世を旅立つときに、生きるために必要だったもの全てを手放し得られたものとは・・・
愛と安らぎ
天国へと旅立ったあとの妹の顔は、微笑みを湛えていました。
そして、私たち家族も、妹の微笑みから愛と安らぎをもらうことができたのです
どんなに辛い最後であっても、生き切ることで、愛と安らぎの世界が待っているのです
なので死は恐れるものではないのです。
安心して、自分のすべき体験をしながら人生を満喫していけば良いのだと思います