太陽光発電は、日射時間により発電量が違うことは周知の事実ですが、その影響を受けないで、発電効率を上げることができれば、言うことはありません。


世界を見渡すと、ロボットによって一つひとつの太陽光発電パネルの向きを変えて、発電効率を上げるというユニークなメガソーラーが米国(カリフォルニア州2カ所/アリゾナ州1カ所)で稼働していることを知り驚いています。




近い未来、こんなものが標準的になるのでしょうね?


 この太陽光追尾システムは、2010年に設立された米国のベンチャー企業QBotixが開発したもので、ロボットがレールに沿って走り、各架台の軸を横方向と縦方向に調整して太陽の方向に向かせる。40分ごとにロボットがレールを1周し、すべてのパネルの方向を調整する。1つのシステムで200架台まで対応可能。架台には5~6枚のパネルを設置できる。


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いくつかのポイントより、日本市場に向く記載がありました。

■GPS搭載で太陽の位置を把握

■パネル価格が下がり設置コスト比率が上昇

■日本市場に向く3つの理由

その理由は3つある。1つは、パネル1枚当たりの発電効率が上がるので狭い土地での発電量が増えること。広い土地が確保できない日本では、狭い土地で効率よく発電することが求められる。

 次に、平たんな土地でなくてもメガソーラーを構築できることである。ロボットが走行するレールは、最大5%の傾斜まで対応が可能である。山岳地帯の多い日本でも設置可能な土地は多い。最後に、台風が多い日本に対応したフラットポジションを用意した点である。風の抵抗を極力抑えるために、地面に平行にパネルを持っていくことで台風への耐久性を上げている。ただし、フラットポジションでどこまで台風に耐えられるのか。実地試験が必要だろう。

 一方で日本に導入した場合、土地の価格が高い点が問題になる可能性がある。QBotixのシステムはパネルを動かすため、通常より隣のパネルとの距離を広くする必要がある。同じ枚数のパネルを敷き詰める場合、固定型に対して約1.56倍の土地が必要になる。

 土地価格の安い米国であれば、発電量の増加分で十分に採算が取れるが、土地の価格が高い日本の場合、土地価格の上昇分を発電量の増加で補えない可能性がある。どこでもコスト優位性が出せるとは限らないのである。