第4クール:3月13日~3月17日
クリーンウォール:3月18日~4月4日
外泊(一時退院):4月5日~4月10日
使用薬剤:ICE
(イホマイド、カルボプラチン、エトポシド)
化学療法の中で一番の試練だった第4クール。
使用する薬剤がガラリと変わり、吐き気のコントロールがうまく行かなかった。帯状疱疹の発生で病棟が閉鎖になるなどバタバタも。
私は初めてドクターに「NO」を言うことにもなり、葛藤しながら多くを学んだクールになった。
2017年3月13日(月)
第4クール初日。
今クールは数時間で投与が終わるので、なんと夕方以降は部屋から出てもOKとのこと![]()
(第3クールまでは、シスプラチンが24時間の連続投与だったのでベッドから出られなかったし、入浴も不可)
シャワーは投与の前に連れて行ってもらい、尿カテもなし
![]()
いつも大暴れの体拭きもなく、苦手なものが減るのは嬉しい。
でも油断していたら、シーツがびしょ濡れ![]()
そうだった、点滴が大量なので、30分に一回くらいオムツは換えなければなのだった…
息子の食欲はなく、牛乳とオヤツのスナック小袋のみ。
とはいえ4クール目ともなると「また回復したら食べるよね
」と、親もヤキモキしなくなって来る。
夕方少し病棟を散歩、あとはゴロゴロ横になって過ごしてた。薬の作用が現れるのが早い気がするなぁ。機嫌はまずまずだけど。
↑体調の良くない時も、iPadの動画なら楽しめて助かった。電車好きの息子は、大体プラレールの動画(笑)
3月14日(火)
2日目。薬は昨日と全く同じはずなのだが、息子、食欲も機嫌もまずまず良好![]()
一方、病棟に帯状疱疹(水疱瘡)発生![]()
罹患して治っても、化学療法で免疫が下がると出てくるものだそうで…空気感染するのと、潜伏期間が3週間ほどあるとのこと。
飲み薬も点滴も急遽追加に![]()
3月15日(水)
3日目。昼前からゴロゴロしてた息子、昼の薬に大抵抗して飲み直しに。薬は追加になった水疱瘡対策のもの(確かバラシクロビル …だったと思うのですが、薬名のプリントを紛失してます
)。
しかし、飲み直した直後に嘔吐。
気持ち悪かったか…![]()
ただでさえ、朝夕の薬に大騒ぎしている息子。
それが昼までも追加になり、かなりのストレスだと思う。
モヤモヤする。
実はこの薬、飲めない場合は点滴でも行けると、主治医S先生から聞いていた。
看護師さんに、特に不利益がないなら点滴にしたいと要望を出す。
ところが、飲み直しを嘔吐した息子に、現場のK先生から来たのは、またも「飲み直し」の指示だった。
これで3回目、目の前の息子はどう見ても飲める状態じゃない。
指示通り飲ませようとする看護師さんに、息子は大泣き。
思わず「点滴にならないのはどうしてですか?」と問い詰める。
「先生からの指示で、すみません、『最悪スキップでもいいのでトライして』と…」
看護師さんは、板ばさみで困っているのがありありと伝わって来た。
…最悪スキップでいいので、トライして…??
治療に必要なら、飲む以外の道がないなら、どうしたって飲ませなきゃならない。
でも、最悪スキップでいい事のために、これ以上息子を苦しめたくはない。
「最悪スキップできるなら、やめて下さい」
モヤモヤしたまま制した。
息子、夕方の薬は抵抗しつつも何とか飲んだ。
薬剤師さんが来て、水疱瘡対策の薬は、点滴にすると腎臓に少し負担がかかると教えてくれた。ただ、抗ガン剤投与中だけは点滴にする方法もありますよと。息子の状態とのバランスだと。
そしてK先生も現れ、私は点滴にして欲しい、というつもりだった。
ところが先生は開口一番、
「夕方の薬が飲めたなら、昼も飲めるよ。できるうちは最大限頑張りましょう!」
先生が息子と接するのは、朝の採血のタイミングで、朝はいちばんコンディションがいい。
その印象と、朝夕の薬が飲めている、という客観的な情報があれば、確かにその結論になるのかもしれなかった。
でも私には、息子はどうしても薬を飲める状態に見えなかった。
モヤモヤしつつ、でも、何も言えなかった。
その後6時過ぎ、息子は大量に嘔吐。
7時過ぎ、リンゴをひとかけ食べるも、しばらくしてまた嘔吐。
昼と夕方、プリンペランを使ったけど、前クールまでのようには効いていない。
グッタリした息子を見ていたら、悲しくなって来た。
モヤモヤを抱えたまま、夜はファミレスで食べて発散(いつもは、オデンの持ち帰り…)。
夫とも電話で話し、気持ちを整理した。
日頃、とてもお世話になっているドクターにNOと言うのは、心理的なハードルが高く気持ちが揺れた。
でもやっぱり、このまま進みたくないと思えた。
「あいつ(息子)に最終的な責任を持てるのは、親しかいないよ」
背中を押す夫の言葉が、グサリと刺さった。
3月16日(木)
4日目。朝いちばんに、看護師さんや薬剤師さんも巻き混み、再度ベストな選択肢を探りたいと先生に伝えた。
飲み薬、点滴に変更。
息子は、朝の薬は何とか飲めていたけれど、午前中に二回吐いてグンニャリ。実際のところ、昼は飲めなかっただろうと思う。
何が正解かはわからない部分もあるけど、間に合って良かったと思えた。
息子、結局この日は3回吐き、朝以外はグッタリだった。
苦しそうな息子の様子に、応援に来てくれた母がポロポロと涙。
18時、デカドロンを増やし、前倒しで投与して、やっと首をイエス、ノーで振れるようになった。
できれば1日のうち2~3回、苦痛が和らぎ楽しいと思える状態を作ってやりたいと思った。
そうでなければ、辛すぎる。
とはいえこれも、利益不利益をきちんと整理して決めなければならない…。
難しいけれど、相談しながら勉強しながら、進むしかない。
それまで私は、「治療は全てプロにお任せ(プロが絶対)」と少なからず思っていた。
それだけに、先生や看護師さんといった医療のプロに意見を言ったり、ましてNOと言うのは心理的なハードルが高く、葛藤が大きかった。
でもこの時を境に、知識をつけることの大切さを学んだと思う。
1つの処置に何の意味があるか知れば、選択肢は1つではなくなる。
そして、子どものわずかな変化に気付けるのは、やはり親だとも感じた。
無理させなくて良い部分は見極め、子どもに一番合った形に調整する…闘病の先輩であるフォロワーさんは、それを「カスタマイズ」と表現していた。
それだ!と思った。以降は私自身の意識が大きく変わり、ドクターや看護師さんに意見や要望を出すことも、ためらわなくなった。
また、プライマリー看護師Aさん始め、周りの人たちが、既にそのカスタマイズを重ねてくれていたことにも気付かされた。
長くなったので、②に続きます。
