4クール:313日~317

クリーンウォール:318日~44

外泊(一時退院):45日~410


使用薬剤:ICE

         (イホマイド、カルボプラチン、エトポシド)


化学療法の中で一番の試練だった第4クール。

使用する薬剤がガラリと変わり、吐き気のコントロールがうまく行かなかった。帯状疱疹の発生で病棟が閉鎖になるなどバタバタも。

私は初めてドクターに「NO」を言うことにもなり、葛藤しながら多くを学んだクールになった。


2017313日(月) 


4クール初日。

今クールは数時間で投与が終わるので、なんと夕方以降は部屋から出てもOKとのこと爆笑

(第3クールまでは、シスプラチンが24時間の連続投与だったのでベッドから出られなかったし、入浴も不可)


シャワーは投与の前に連れて行ってもらい、尿カテもなしグッド!キラキラ

いつも大暴れの体拭きもなく、苦手なものが減るのは嬉しい。

でも油断していたら、シーツがびしょ濡れびっくり

 そうだった、点滴が大量なので、30分に一回くらいオムツは換えなければなのだった


息子の食欲はなく、牛乳とオヤツのスナック小袋のみ。

とはいえ4クール目ともなると「また回復したら食べるよねウインク」と、親もヤキモキしなくなって来る。


夕方少し病棟を散歩、あとはゴロゴロ横になって過ごしてた。薬の作用が現れるのが早い気がするなぁ。機嫌はまずまずだけど。

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↑体調の良くない時も、iPadの動画なら楽しめて助かった。電車好きの息子は、大体プラレールの動画(笑)


314日(火) 


2日目。薬は昨日と全く同じはずなのだが、息子、食欲も機嫌もまずまず良好おねがい


一方、病棟に帯状疱疹(水疱瘡)発生ポーン

罹患して治っても、化学療法で免疫が下がると出てくるものだそうで空気感染するのと、潜伏期間が3週間ほどあるとのこと

飲み薬も点滴も急遽追加にゲッソリ


315日(水) 


3日目。昼前からゴロゴロしてた息子、昼の薬に大抵抗して飲み直しに。薬は追加になった水疱瘡対策のもの(確かバラシクロビル …だったと思うのですが、薬名のプリントを紛失してますあせる)

しかし、飲み直した直後に嘔吐。

気持ち悪かったかショボーン


ただでさえ、朝夕の薬に大騒ぎしている息子。

それが昼までも追加になり、かなりのストレスだと思う。

モヤモヤする。


実はこの薬、飲めない場合は点滴でも行けると、主治医S先生から聞いていた。

看護師さんに、特に不利益がないなら点滴にしたいと要望を出す。


ところが、飲み直しを嘔吐した息子に、現場のK先生から来たのは、またも「飲み直し」の指示だった。

これで3回目、目の前の息子はどう見ても飲める状態じゃない。

指示通り飲ませようとする看護師さんに、息子は大泣き。

思わず「点滴にならないのはどうしてですか?」と問い詰める。

「先生からの指示で、すみません、『最悪スキップでもいいのでトライして』と

看護師さんは、板ばさみで困っているのがありありと伝わって来た。


最悪スキップでいいので、トライして??


治療に必要なら、飲む以外の道がないなら、どうしたって飲ませなきゃならない。

でも、最悪スキップでいい事のために、これ以上息子を苦しめたくはない。

「最悪スキップできるなら、やめて下さい」

モヤモヤしたまま制した。


息子、夕方の薬は抵抗しつつも何とか飲んだ。

薬剤師さんが来て、水疱瘡対策の薬は、点滴にすると腎臓に少し負担がかかると教えてくれた。ただ、抗ガン剤投与中だけは点滴にする方法もありますよと。息子の状態とのバランスだと。

そしてK先生も現れ、私は点滴にして欲しい、というつもりだった。

ところが先生は開口一番、

「夕方の薬が飲めたなら、昼も飲めるよ。できるうちは最大限頑張りましょう!」


先生が息子と接するのは、朝の採血のタイミングで、朝はいちばんコンディションがいい。

その印象と、朝夕の薬が飲めている、という客観的な情報があれば、確かにその結論になるのかもしれなかった。

でも私には、息子はどうしても薬を飲める状態に見えなかった。

モヤモヤしつつ、でも、何も言えなかった。


その後6時過ぎ、息子は大量に嘔吐。

7時過ぎ、リンゴをひとかけ食べるも、しばらくしてまた嘔吐。

昼と夕方、プリンペランを使ったけど、前クールまでのようには効いていない。

グッタリした息子を見ていたら、悲しくなって来た。


モヤモヤを抱えたまま、夜はファミレスで食べて発散(いつもは、オデンの持ち帰り)。

夫とも電話で話し、気持ちを整理した。

日頃、とてもお世話になっているドクターにNOと言うのは、心理的なハードルが高く気持ちが揺れた。

でもやっぱり、このまま進みたくないと思えた。

「あいつ(息子)に最終的な責任を持てるのは、親しかいないよ」

背中を押す夫の言葉が、グサリと刺さった。


316日(木)


4日目。朝いちばんに、看護師さんや薬剤師さんも巻き混み、再度ベストな選択肢を探りたいと先生に伝えた。

飲み薬、点滴に変更。

息子は、朝の薬は何とか飲めていたけれど、午前中に二回吐いてグンニャリ。実際のところ、昼は飲めなかっただろうと思う。

何が正解かはわからない部分もあるけど、間に合って良かったと思えた。


息子、結局この日は3回吐き、朝以外はグッタリだった。

苦しそうな息子の様子に、応援に来てくれた母がポロポロと涙。

18時、デカドロンを増やし、前倒しで投与して、やっと首をイエス、ノーで振れるようになった。


できれば1日のうち23回、苦痛が和らぎ楽しいと思える状態を作ってやりたいと思った。

そうでなければ、辛すぎる。

とはいえこれも、利益不利益をきちんと整理して決めなければならない

難しいけれど、相談しながら勉強しながら、進むしかない。


それまで私は、「治療は全てプロにお任せ(プロが絶対)」と少なからず思っていた。

それだけに、先生や看護師さんといった医療のプロに意見を言ったり、ましてNOと言うのは心理的なハードルが高く、葛藤が大きかった。


でもこの時を境に、知識をつけることの大切さを学んだと思う。

1つの処置に何の意味があるか知れば、選択肢は1つではなくなる。

そして、子どものわずかな変化に気付けるのは、やはり親だとも感じた。


無理させなくて良い部分は見極め、子どもに一番合った形に調整する闘病の先輩であるフォロワーさんは、それを「カスタマイズ」と表現していた。

それだ!と思った。以降は私自身の意識が大きく変わり、ドクターや看護師さんに意見や要望を出すことも、ためらわなくなった。


また、プライマリー看護師Aさん始め、周りの人たちが、既にそのカスタマイズを重ねてくれていたことにも気付かされた。


長くなったので、②に続きます。