のりまきは今日の満月の輝きを全身にあびながら、心の中で固まり始めていた痼を、手でなぞりながら解し「拘り」を総て水に流した。


のりまきが経験したかったことは総てのりまきが創造したことで、出演者の皆さんや台本はのりまきが計画したことだった。


自分が作った鳥籠の中で与えられた餌さを啄み与えられたブランコやら気持ちの落ち着く藁の巣の中で眠っていたのだ。


何時でも扉は開いていたし、空は見えていた。そして自分が大空さえ飛べる翼を持っていることにやっと気づいた今日この頃。


のりまきが描いた塗絵は眺めてみると手直ししたい所が随所に散りばめられていて、ああのりまきの仕業ねと笑わせる。


やっとまわりの人達をクスっと笑わせてしまえる人になったかと少しばかりのりまき自身をほめてあげ、愛してあげよう。


のりまきは最近気づきに気づき、その連続に頷きながら首がお疲れのご様子。ただ頷くだけで「OK」そこから次の場面が展開する。


ちょっとついていけないやと思いながら「そうだったのか」の繰り返し。様はまたスタートにもどらず、「わかった」から進む。


バシャールはずっとこれを言ってたんだ。ごわさんで願いましてはまた一歩、もうさがらない一歩の連続。


香車はいきすぎる。桂馬は跳んで外す怖れありかな。澁めの銀で一歩。やはりのりまきにふさわしい歩の一歩。


のりまきは重曹にミントオイルを数滴加えドブンとダイブしながら毎日お湯の中で溶け、中身を入れ換えよう。


ベッドの中であたらしい身体を脱け出してその身体にふさわしいライトボディをあちらの世界で調整し、新しいのりまきは目覚めるる。


その繰り返しが覚醒をうながす。一長一短その人次第。些か長めの祇園精舎の奢れる者もついには滅びぬの今日この頃の時。


この地球、この時を狙い、このボディをおかりし他では獲ることのできない経験をさせていただくこの貴重な「今」を戴く。


目頭が熱くなり、落涙また落涙。

独りこの地球に立ち

輝きはいや増す


独りではダンスは踊れないし

のりまきの物語も創造できないのだ。

試合が終れば「ノーサイド」


昨日の敵は今日の友と言う

配役次第、天気次第。

ハレルヤ


望月のかけたることも

なしと思えば

まさに中秋の名月


のりまきのなかのすべてが

ハレルヤの合唱団

今日この月を愛でる