JMM [Japan Mail Media] からの
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2012年3月18日発行
■from MRIC
『 東北関東大震災に際して資源が限られた状況における感染対策 』
■ 森澤雄司:自治医科大学附属病院・感染制御部長、
栃木地域感染制御コンソーティアム TRIC'K' 代表世話人
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■from MRIC
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震災においては
上下水道などライフラインの途絶により
被災地で衛生状態が急激に悪化するものと考えられます。
ピークは過ぎていたものの
完全には鎮静化していなかった
インフルエンザやノロウイルスが
避難所などで流行してしまうおそれは
残念ながら小さくありません。
アルコール手指消毒薬や
マスクなどの資材も供給が困難な状況では
対策は極めて困難であろうと思いますが
以下に感染対策に携わる者として
思い付く最低限のポイントを記します。
1)咳症状がある場合は
決して他人に向って咳を吐き掛けないように
配慮をお願いします。
マスクは十分量が確保できないでしょうから
咳症状や発熱がある方に
優先的に着用していただくことをお勧めします。
咳やくしゃみをするときには
ティッシュやハンカチで口と鼻を覆い
他人から顔をそむけるようにお願いします。
(咳やくしゃみを手で受けてしまうと
その後で触ったところに
ウイルスなどを拡げてしまう可能性があります。)
2)咳症状や発熱、吐き気・嘔吐・下痢症状がある方は
出来れば 1 m 以上の距離を
置いてお休みいただきたいところですが
場所に限りもあるでしょうから
少なくとも乳幼児や高齢者
免疫が低下する基礎疾患がある方からは
離れるようなヒトの配置をお勧めします。
3)手洗いの励行をお勧めしたいところですが
断水などで難しい場合
ある程度まで汚れを除いた後であれば
アルコール消毒で十分です。
アルコール消毒が可能であれば
食事前と排便後に
優先的に使用することをお勧めします。
なお
国立感染症研究所・感染症情報センターからも
東北地方太平洋沖地震関連情報
( http://idsc.nih.go.jp/earthquake2011/index.html )が提供されています。
被災地からでは
インターネットへのアクセスも困難であるとは考えますが
今後も必要な情報を提供していただけるものと期待されます。
未曾有の国難に際し
多くの方々がそれぞれの現場で
奮闘されていることに
最大限の敬意を表します。
栃木県は被災地ではありますが
幸いなことに人的被害は
それ程には大きくありませんでした。
しかし
東北地方の激甚被災地から
患者を受け入れる余裕はないかもしれません。
私たち栃木県の医療従事者は
少なくとも栃木県内の医療を
県内で維持したいと考えています。
自治医大病院では
建築構造に大きな被害を受けた
大田原赤十字病院
隣県ですが
筑西市民病院からも
転院症例を受け入れました。
それぞれが地域
医療の現場を守るため
出来る限りの無理をして
それぞれの責務を果しています。
「 神は乗り越えられる試練しか与えない 」というフレーズは
マンガやドラマの"「仁 ‐JIN‐」" のおかげで
すっかり有名になりました。
みんなでこの苦境を
乗り越えましょう。
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JMM [Japan Mail Media] No.627 Extra-Edition4
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【発行】 有限会社 村上龍事務所
【編集】 村上龍
【発行部数】128,653部
【WEB】 ( http://ryumurakami.jmm.co.jp/ )
こんなことしか出来ないけれど
少しでも役にたてば ...
そんな思いで
アップします。
May God bless you