朝、目が覚めたとき、すぐこう思った。
「【三つのアイロン】っていう夢を見たわ。」
タイトルは誰が囁いたんですか?って自問自答した。

目の前にアイロンが3つ置いてあった。
一つ目のアイロン跡アイロンは、しわを伸ばしながら過去の嫌な思い出を消してくれた。
二つ目のアイロンアイロンは、シミを消しながら過去の失敗だけをリセットしてくれた。
三つ目のアイロンアイロンは、いったい何をしてくれるの?
そう訊こうとしたら夢から覚めそうになってしまった。
案の定、目が覚めたので、慌ててもう一度目を閉じた。
私の経験では目が覚めて砂時計10秒以内ならまた夢の続きに戻れる。

「三つ目のアイロンは、これからの人生の糊付けだよ。」
なるほど、アイロンをかけていると、きりっとした気分になっていった。
遠くの方からベルトコンベアーみたいなものでまた違ったアイロンが次々運ばれてきた。
不思議なアイロンはいったいいくつあるのだろう。
それぞれの人生が望んだだけ様々なアイロンがあるのかな?


その朝から、あんなに億劫だったアイロンがけが大好き音譜になった。