前回の「価値観について」の補足として、

今回は私の考える「恩送り」「恩返し」について。


前回、金銭的交換に関して少し触れましたが、
「損したくない、得したい」
というのは、少なからず誰しも思うことかもしれません。


例えば、簡単な例で言うと、
おごる、おごられる、の関係。

基本的に同じくらいのステータスであり、特別な背景はない友人間の場合、毎回おごる側だとすると、多分
「ん?!」
と感じると思うんです。

ただ、何か特別な背景があれば、例えば、その友人の紹介で仕事がうまくいったとか、そうなると
「この前のお礼でおごらせて」
は、価値交換という形になるんだと思います。

前者は、自分と友人の2者間で、バランスが悪い感じはありますが、
後者は、バランスは悪くない感じはしますね。
どちらか一方が「得」で、どちらか一方が「損」という事は、『恩返し』が出来ていない、そんな感じがしますね。

そう考えると、『恩返し』は完全に2点間で行う物だと理解できます。
【Aさんから受けた恩はAさんに返す】
例えば金銭的価値にしても、
【1万円のものをもらったら1万円のお返しをする】
こんな感じの価値交換かな、と思います。


では、『恩送り』ってどんな場合を言って、どんな効果があるでしょう?


『恩送り』って基本2点間を行ったり来たりではありません。
どちらかというと一方方向➡️➡️➡️
要は【見返りに期待しない】のです。
【送ったものに対しての 執着もない】です。
完全にその【放った方向に委ねる】感じです。

放った方向に委ねる、見返りも求めず執着もないのって、なんとなく損した感じに聞こえるかもしれませんが、

そもそも、【損得の世界にいない】のです。

どうしたら得するか、とか
損して悔しい、とか
あの人にこれだけしてあげたのにお返しがない、とか
あの人と付き合うと損ばかりする、とか…

そんな2点間の『恩返し』とはまったく違う視点なのです。

ただ、その瞬間瞬間に、必要としている人に必要なものをなんの曇りもなく提供しているだけなんだと思います。


そんな風に損得なく提供された側の気持ちってどんな感じになると思いますか?

単純にかっこいいな、マネしたいな、とか、
心があたたかくなるな、とか
相手は見返りを期待してないけど、何かの形で返したい、とか…


2点間の交換 ↔️  このやじるしは
交換が終われば消えてしまうんですけど、
一方方向の ➡️  このやじるしは
ずーっと【未来に残るやじるし】なんです!!

未来に放ったやじるしは
どこからともなく未来の自分に返ってきます!



『恩返し』と『恩送り』
いずれにしても素敵な事です。
もしかすると『恩送り』はなかなか馴染みがないかもしれませんが、交換↔️だけではないという事を知っておくだけでも、少し心が豊かになるような気がします✨