2021/09/14 手術後 の夜

 

手術が終わって部屋に運ばれていくと

 

「おかえり~」

「遅かったから心配したよ。」

「頑張ったね~」

 

と、同室のみんなが声をかけてくれました。

 

頭はわりとはっきりしていたように思います。

隣の人が気を利かせて

スマホを側机に出してくれたのだけど

とても見れる状態ではなく、

 

夫君は心配しているかも・・・

きっとLINEにも連絡入ってるだろうな・・・と

気にはなったけど

きっと分かってくれてるだろうから

明日にしよう。

 

この時の私には

 

鼻から酸素注入。

腕には点滴。

背中から痛み止め。

左右お腹からドレーン(腹水を回収する管)。

左腹から尿管。

両足にはエアーマッサージャー。

 

いろんな物が取り付けられていて 

ほとんど身動きできない状態でした。


 

それに追加して心電図のモニターも

取り付けられました。

 

「今晩はずっとモニターを見ていますからね。

何かあったら すぐに来ますから

安心してくださいね」

 

夜は男性の看護師さんで

(噂のフェミニン男子ではなかったけど)

この方も物腰柔らかく、親切でした。

 

手術後は寒くなる人もいるようだけど

私はとにかく暑かった。

実際に熱も出ていたようで

冷えピタ枕が気持ち良く感じました。

 

そして、とにかく喉が渇いて

様子を見に来てくれる度に

「喉が渇いた」と

訴えるのだけど

血圧が安定するまでは

飲んではいけないらしく

とても辛かった。

 

少し水を含ませてくれて 冷たさがとても心地良かったけど、喉の渇きは収まらず本当に飲みたくて飲みたくて堪らなかったです。

 

傷口の痛みはあまり感じなかったのだけど、腕とお尻が痛くて 動けない状態だとこれも苦しかった。

 

明け方近くなって 

ようやく血圧が安定したようで 

お水を飲んでいいですよ、と

飲ませてもらいました。

 

冷たい水が渇いた喉に流れていって

干からびた大地に清流がしみ込んでいくよう・・・

 

「命の水だ~

 

ほんとに泣きたくなるぐらい

美味しく感じました。

 

それから 少しウトウト

朦朧としていると

 

病室の電気が点灯。

 

朝だ・・・・

 

長い長い夜でした。

 

 

【続く】