福島県で発生したマイクロバスの事故を受けて、埼玉県内の公立高校ではどのような安全確認がなされているのか、埼玉県教育委員会保健体育課に聞き取り調査を実施しました。

 

 

 

埼玉県教育委員会の運用体制

聞き取りの結果、県立高校では以下の方法で運用されているとのことです。

 

「白バス」利用の禁止

平成30年6月の通知により、白ナンバーのバスのレンタカー利用は禁止されています。

 

実施届による事前チェック

宿泊・日帰りを問わず、校外行事の際は「校外行事実施届」を県教委に提出します。その際、学校側が許可書等を確認したかどうかのチェック欄が設けられているとのことです。

 

部活動遠征等のシステム管理

教職員の出張(部活動の引率等)については、校務システム上で移動方法を入力する流れとなっているとのことです。

 

 

出典:国土交通省「マイクロバス車両をレンタルされる方へ」

 

 

より安全な運用へ

今回の調査で、埼玉県の基本的な「安全確認の仕組み」が確認できました。しかし、書類上のチェックが形式的なものになっていないか、予算や利便性が優先され、安全基準が後回しになるリスクはないかといった客観的な視点で、再点検し周知徹底させていく必要があります。

 

 

草加市の体制へも反映を

今回、一保護者としていてもたってもいられなくなり、県へ直接調査しました。

同時に、草加市内の小中学校においても、より安全な運用が徹底できるよう、引き続き実態調査と提言を行ってまいります。

草加っ子の「自然体験」の場として親しまれてきた「草加市立奥日光自然の家」。 2026年度、ついに市内小中学校の自然教室での利用校数が「ゼロ」となります。私自身も、小・中学校時代に奥日光で過ごした一人として、非常に感慨深いものがあります。

 

 

 

なぜ自然教室での利用がなくなったのか?

 

教育委員会に確認したところ、主な理由は以下の通りです。

  • 施設管理人の不在
  • 中禅寺湖の船(機船)が運行できないことによる移動手段の制限
  • 施設規模と感染症対策のミスマッチ

以前から、大人数での宿泊におけるソーシャルディスタンスの確保が難しく、児童生徒数が一定人数以下の学校しか利用できない状況が続いていました。2024年度は小学校5校、2025年度は小学校3校と減少が続いていましたが、ついに2026年度、学校行事としての利用は幕を閉じることになります。

 

 

一般宿泊施設としての現状と課題

 

2026年度、自然の家は「一般利用のみ」の施設となります。予算の推移(前年度比)を見ると、その変化が顕著です。

 

 

近年、一般の宿泊利用者は増加傾向にあり、収入面では増収を見込んでいます。一方、歳出については、自然教室が実施されないこと等により減額となりましたが、それでも年間約3,500万円の公金が管理・運営に投入される計画です。

 

今後の課題

  • 公費投入の是非:一般宿泊という「市民の保養」がメインとなるなかで、年間3,500万円の持ち出しを続けていくことが妥当か。
  • 施設の老朽化:どの棟も築60年超。老朽化への対応、維持改修コストは今後さらに膨らむことが予想されます。
  • 教育的意義の再定義:学校の教育施設ではなくなった今、市としてこの施設をどう位置づけるのか。

 

 

ひとつの区切りを迎えて…

 

国立公園内のあそこでしか味わえない空気感は、私にとってもかけがえのない思い出です。しかし、現在では学校ごとに地域の特性を活かした多様な自然教室が展開されています。

実際に、私の子どもが体験してきた「今の自然教室」での生き生きとした表情を見ると、それぞれの学校が模索する新しい特色もまた、非常に魅力的だと感じます。

 

草加市の長い歴史のなかで、奥日光自然の家が果たしてきた大きな役割が、ひとつの区切りを迎えた——。今はそんな、少し寂しくも現実を見つめるべき節目に立っているのだと感じています。

 

今後、この施設をどうしていくべきか。草加市教育委員会では、市長部局と連携して民営化の検討も視野に入れた今後の在り方について検討が進められています。市民の重要な財産について、前向きな議論を求めていきます。

 

 

【奥日光自然の家とは】

1986年(昭和61年)、草加市が「奥日光大学村」を無償で譲り受け開設。中禅寺湖畔の奥、海抜1300mに位置し、4棟の宿泊棟(445人収容)を備える草加市の保養施設です。各棟の建築年は1964年から1967年にかけて。西ノ湖や小田代原へのハイキング拠点として長く愛されてきました。

 

昨日4月6日、草加市議会の「議会改革特別委員会」が開催されました。

今回の委員会では、導入に向けて検討が進められている「通年議会」の具体的な検討事項や運用ルールの論点整理について、事務局から説明を受けました。

 

 

通年議会の導入に向けた論点整理

事務局より、通年議会へ移行した際の「会期」「一事不再議の原則」「請願・陳情の取り扱い時期」「専決処分」などの詳細な検討事項について、調査結果の説明がありました。改めて、「導入すること自体」が目的ではないという点を再認識しました。

  • なぜ通年議会が必要なのか
  • 導入によって市民サービスの向上や行政監視機能がどう強化されるのか

この根本的な目的を議会全体でしっかりと共有し、共通認識を持たなければ、形式だけの改革に終わってしまうリスクがあります。

通年議会を提案した会派として、今後も「本来の目的」を見失わない議論を求めていきたいと考えています。

 

各種協議事項と判断

その他、議員定数や政務活動費、特別委員会の質問時間や会派の在り方について、提案会派からの説明や意見交換が行われました。

「災害時の対応・議会BCP(事業継続計画)」と「議会基本条例」については、現任期の残り期間を考慮し、十分な議論の時間を確保することが困難であるとの判断から、提案会派により取り下げがなされました。

 

次回は5月8日に開催予定です。

前回のブログでは、草加市立病院が黒字転換した裏側や、救急医療を守るためのジレンマについてお伝えしました。

 

今回は、“ひとつの自治体の努力だけでは限界がある”という課題に対し、草加市議会が全会一致であげた「声」について報告します。

 

 

 

1. 全会派が一致。埼玉県知事への「意見書」を可決

2026年3月18日、市民共同議員団の斉藤雄二団長が作成・提案した『持続可能な地域医療体制の維持に向けた財政支援の充実を求める意見書』が、市議会全会派の団長が賛同者に名を連ね、全会一致で可決されました。

 

草加市議会として、党派を超えて「今のままでは地域医療がもたない」という強い危機感を埼玉県へ表明したものです。

 

2. 視点は「草加市」から「55万人の医療圏」へ

今回の意見書の核心は、草加市立病院の立ち位置を再確認したことにあります。

55万人の命を背負う拠点
埼玉県の計画では、草加・八潮・三郷・吉川市を「東部(南)保健医療圏」と位置づけ、草加市立病院は圏域唯一の「災害拠点病院」としている。
広域インフラとしての役割
災害拠点病院や救急医療体制は広域的な観点で支えるべき、その負担をひとつの地方自治体に委ねるのは限界。

 

55万人を支えるインフラの赤字を、草加市民の財布(草加市財政)だけで穴埋めし続けることには、もはや限界が来ています。

 

 

 

3. 私たちが求めたこと

「埼玉県の責任において、各医療機関の役割や規模に応じた、実効性のある財政支援策を構築すること」

物価高や人件費が増える一方で、診療報酬が追いつかない現状。国の制度の歪み、草加市立病院の経営改善、そして、地域全体の医療提供体制を守るためには埼玉県の広域的な関与を得て、みんなで乗り越えていくことが不可欠です。

 

 

 

【意見書全文】

 
埼玉県知事 様
 

 埼玉県地域保健医療計画は、医療法第30条の4に基づく「医療計画」であるとともに、政策的に関連の深い他の個別計画等をこの計画の中に組み込み、より一体的に保健医療施策を推進するための総合的な計画として位置づけられている。
 また、県だけでなく、市町村や保健医療関係機関・団体等も含めて、推進すべき施策の方向性を示すものであるとともに、県民の自主的、積極的な行動を促す性格を有するものとされている。

 埼玉県が定めた「第8次埼玉県地域保健医療計画」では、草加市は東部保健医療圏に分類され、さらに副次圏として北と南に分けられたうち、八潮市、三郷市、吉川市とともに「東部(南)保健医療圏」に位置づけられている。この圏域内の推計人口は令和5年8月1日時点で55万6,072人であり、草加市立病院は圏域唯一の災害拠点病院とされている。
 一方、昨今の医療を取り巻く経営環境は極めて厳しい状況にある。物価上昇や人件費の増加に対し、診療報酬が十分に追いつかず、公立病院のみならず民間病院においても経営状況の悪化が指摘されている。草加市においても、草加市立病院への一般会計からの繰出金は令和8年度予算で臨時的措置を含め約23億6,000万円に達しており、財政を圧迫する要因となっている。
 草加市立病院は、草加市民のみならず圏域住民の命と健康を守る中核的な役割を担っている。とりわけ、災害拠点病院としての機能や救急医療体制の維持は広域的な観点から支えるべきものであり、その負担を一地方自治体のみに委ねることには限界がある。地域保健医療計画に基づく圏域全体の医療提供体制を維持・確保していくためには、埼玉県が主体的な責任を果たし、必要な財政支援の仕組みを構築することが求められる。
 
 よって埼玉県においては、持続可能な地域医療体制を維持するため、埼玉県の責任において各医療機関の役割及び規模に応じた財政支援策を構築するよう強く求めるものである。
 

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 

令和8年3月18日
埼玉県草加市議会

 

 

 

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