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自分が34年間生きてきた中で1番面白かったと思った映画は、伊坂幸太郎原作の「ポテチ」である。

「ゴールデンスランバー」(2010)を最後に、自作の映画化をいったんやめにしたいと思っていた時期に発生した東日本大震災。

この震災をきっかけに、短編小説「ポテチ」の映画化が動き出した。準備期間3ヶ月と8日間の撮影という、通常の映画では考えられないハイペースなスケジュールだった。

それでも、68分という短い時間でも、震災から立ち上がろうとする仙台を描いている内容の濃い作品である。


監督は、過去に伊坂幸太郎原作の「アヒルと鴨のコインロッカー」や「ゴールデンスランバー」で仙台を舞台に映画化した実績のある中村義洋。劇中では親分の役で出演している。

主演は「auの金太郎」でおなじみの濱田岳。中村映画では常連である。

「ゴールデンスランバー」では連続通り魔犯・キルオの役で出演しているが、この役が同じ同年代である柄本兄弟や波岡一喜だったら、ユーモアのある役はできなかったと思う。

ちなみに、その波岡一喜は入院患者役で出演している。


共演者もミニシアター系とは思えない個性豊かな出演者ばかりだ。

この映画の後にブレイクする木村文乃や大森南朋、石田えりに桜金造という、スゴ腕の出演者ばかり。

あと、中村映画に出演経験のある竹内結子がワンシーンだけエキストラで出演している。さて、どのシーンでしょうか?

劇中音楽・主題歌は、あの斉藤和義である。伊坂幸太郎は会社員時代に「幸福な朝食 退屈な夕食」を聞いて小説家になることを決意したという。

準備期間3ヶ月とは思えない、完成度の高い作品となっている。大好きな仙台の町が舞台ということもあって、その年の5月に盛岡まで見に行ったくらいだ。

68分と短い作品ではあるけれど、とても内容の濃い作品となっているので、今度の年末年始にでもレンタルで見てみてはいかがですかな?