全巻持ってる漫画ブログネタ:全巻持ってる漫画 参加中
10年ほど前は、福本伸行先生のマンガに夢中だった。

現在も連載中のカイジにアカギ、最強伝説黒沢も持っていた。

でも、ほとんど全てをブックオフに売ってしまった。

当時は派遣社員の身分。ボーナスなんてあるわけないから、夏休みに遊ぶお金をなんとしてでも得たかったのだ。

よくよく考えてみると、最近は単行本を買ったことがない。

そんな中でも全巻持っているマンガといえば、田山幸憲パチプロ日記といねむり先生である。

言ってしまえば、両方ともギャンブルマンガである。でも、この2タイトルは自分にとって人生の教科書でもある。

まずは田山幸憲パチプロ日記から。

現在はガイドワークスから発売されているパチンカーで連載していたである。

白夜書房時代に単行本が連載途中まで発売されていたけど、小池書院にて単行本未収録分も合わせた全72話が収録されている。

自分にとって田山幸憲は憧れのパチプロである。2001年7月4日に亡くなった後、朝日新聞の訃報欄に職業が作家・パチプロと掲載されていた。

この日本社会で、職業をパチプロとして認められた、たった一人の人間である。

彼が生きていた時代のパチンコは、現在のような一撃爆裂のデジパチはほとんど無く、羽根物と一発台をメインにしていた。

その日の飲み代さえ稼げば上等だった時代である。2万円もプラスになったら派手に祝勝会だ。

このマンガを読むたびに、自分のパチンコの原点を思い出してしまう。羽根モノの名機・ファインプレーでお小遣い稼ぎしていた20歳の頃を思い出す。

もう1つは、伊集院静先生の小説を能條純一先生がマンガ化した、いねむり先生である。

きっかけは2013年9月に、半沢直樹の裏で放送されていたドラマに感動しての事だった。

妻を病で失い、酒と競輪に溺れていた主人公が、知人のマンガ家の紹介で阿佐田哲也と出会い、競輪の旅打ちをしながら再生していく物語である。

このいねむり先生がきっかけとなり、阿佐田哲也の本名である色川武大の名前で出版された名作・狂人日記と出会った。まだ読んでいる最中だけど・・・。

実は半年ほど前に、能條純一先生が自分のブログにいいね!を押してもらったことが1度だけある。あれはものすごく嬉しかった。

だいたいの人は、ギャンブルをする人間のことを、忌まわしいほど取るに取らない虫けら人間だと思っているのかもしれない。

でも、人生は人それぞれだ。ひとつの出会いによって人生の活路が見いだせる事がある。失う物も多いだろうけど、それによって得る物もあるのだ。

このパチプロ日記といねむり先生は、自分にとって人生の教科書である。ブックオフに売る気は一切無い!

ギャンブルの世界で生きている以上、一服の清涼剤は必要である。その支えとなっているのが、この2タイトルなのである。