その他の抗告訴訟、
・無効等確認訴訟
・不作為の違法確認訴訟
・義務付け訴訟
・差止め訴訟
これらの問題が問われると正答率は、
落ちていきますね。
問題作成者も問題を作るのが
楽だろうなと思います。
これらの訴訟はカードで1~2枚で
済む知識です。
無効等確認訴訟は、
原告適格が問われますね
時機に後れた取消訴訟として
地理消し訴訟を補完するものとも言われるため
取消訴訟の原告適格9条は適用されません。
そのため、
36条の原告適格(予防的性質/補充的性質)を
押さえておき問題文でチェックすれば
判断は簡単です。
ちょっと頑張って
「現在の法律関係に関する訴え」とは何かを覚えて、
「より直截的で適切である」の判例を
押さえれば原告適格で判断が鈍ることはないでしょう。
取消訴訟の準用については、
過去に出題された問題で押さえる方法もありますが
不完全です。
準用については38条1項プラス3項で終わりですので
万全にしておけば無効等確認訴訟の出題は
サービス問題になります。
よくご質問をいただくのが、
『審査請求前置の規定が無効等確認訴訟で準用されるか?』
というものですが、
審査請求の対象は処分と不作為のみですから
審査請求前置の規定があっても直ちに
無効等確認訴訟を提起できます。
上記は受験生が持っている知識ですが
紐づけできていないですね。
次に、
不作為の違法確認訴訟
これは間違えることはないのではないかな?
先ほどの審査請求前置については
「不作為」なので準用があるというのは、
もう大丈夫ですね。
続きまして、
義務付け訴訟は、
「➀非申請型」「②申請型」に区分できます。
問題文を見たら申請または審査請求をしているかないかを
チェックして
上記をおこなっていなければ➀
上記をおこなっていれば②です。
➀の非申請型は3つの要件を押さえればOK
②の申請型は、申請、審査請求に対して
行政側の対応をチェック。
「❶不作為」「❷作為」で区分できます。
❶不作為であれば、不作為の違法確認訴訟を併合提起でおわり。
❷作為であれば、原告がどのように考えているかをチェック
❷-1取り消されるべきだと原告が考えていたら、取消訴訟を併合提起
❷-2無効だと原告が考えていたら、無効等確認訴訟を併合提起
これでOKです。
もうちょっとだけ、がんばって
裁決の義務付けの訴えは「裁決主義」の場合のみできる(37条の3第7項)
というのは
「裁決を認容裁決にする⇒処分が取り消される⇒許可処分となる」
よりも、
「処分が取り消される⇒許可処分となる」
の方が手っ取り早いからですよ。
あとは勝訴要件(37条の2第5項、37条の3第5項)ですが
⓵非申請型は、
・処分することがその根拠となる法令の規定から明らか
・処分をしないことが裁量権の逸脱・濫用と認められる
から裁判所は処分をすべき旨を命ずるのです。
当たり前の話でしょ。
②申請型は、併合提起しているので
・併合提起した請求に理由があり、処分することがその根拠となる法令の規定から明らか
・併合提起した請求に理由があり、処分をしないことが裁量権の逸脱・濫用と認められる
から裁判所は処分をすべき旨を命ずるのです。
こちらも至極当たり前の話です。
最後に、差止め訴訟
そもそも、差止め訴訟を提起する場面は、
まだ行政側は一切の処分・裁決をしていないですよ。
※ここが曖昧な受験生多いね
イメージだと
赤信号なのに横断しようとしている人に
信号無視して横断しちゃだめだよ!
って感じです。
その際の要件は非申請型義務付け訴訟とほぼ同じ
・一定の処分または裁決がされることによる重大な損害を生ずるおそれがある
・他に適当な方法がある場合でない
※非申請型は他に適当な方法がないね
・法律上の利益がある
です。
そして勝訴要件(37条の4第5項)ですが
・処分・裁決をすべきでないことがその根拠となる法令の規定から明らか
・処分・裁決をすることが裁量権の逸脱・濫用と認められる
しちゃだめだよって話なので当たり前でしょ。
これで8割完了です。
あとは準用ですが上記で述べたように
38条を押さえるだけです。
上記の講義で、
この準用条文を確実にできますよ。
行政事件訴訟法は満点を取れる法律です。
鉄壁な知識で本試験に挑みましょう!