今回はスペインのワイン産地と特徴です。
まず始めにCAVA(カバ)です。
この名前は、結構知っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
Cava
・瓶内二次発酵のスパークリングワイン。白・ロゼのみです。
・Cavaはカタルーニャ州の言葉で「洞窟」を意味し、生産区域は州や地方の範疇を越え広範囲にわたります。
・スペイン全体で生産されるカバの95%はカタルーニャ州産で、そのうち85%がバルセロナの西にあるサン・サドゥルニ・デ・ノヤ近辺で生産されています。
・ブドウ品種はマカベオ、チャレッロ、パレリャーダの3種に加え、シャルドネ、ピノ・ノワールの使用が認められるようになりました。また、シャルドネ、ピノ・ノワールの使用が認められたのは2008年のこと、最近ですね。さらにピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワールも認められています。
・Tirage後の熟成期間は最低9ヶ月です。さらにレセルバで15ヶ月、グランレセルバで30ヶ月となっています。
スペインでは国土のほぼ全域でぶどう栽培が行われており、
幅広くヴァラエティ豊かなワインが産出されています。
スペインのワイン産地は、
北部地方、内陸部地方、南部地方、大西洋地方、地中海地方、
5つの地方で、60を超えるD.O.P.(D.O. および D.O.C.a. )が認定されており、
フランスとスペインの国境のピレネー山脈麓に広がる北部地方には
13のD.O.P.(D.O.C.a.およびD.O.)が存在しています。
スペインの北部地方から見てみます。
スペインの北部地方で重要な地域。
前回でも書きましたが、DOCaがある地域は2つのみ。
リオハとプリオラートです。
その、リオハからいってみます。
Rioja
南北にそびえる山脈が夏の熱波や海から吹き寄せる冷たい北西風を防いでいる為、四季を通じて雨に恵まれる穏やかな気候です。
・ほとんど赤ワインです。88%。
・1991年に最初のDOCaに認定されました。
・エブロ川の上流より、三つの地域にわけられます。←地図をイメージ。
【上流】Rioja Alta(リオハ・アルタ)
粘土質や沖積土壌で、しっかりしたコクと酸を持つ熟成向きの上質な赤ワインが造られます。
【上流】Rioja Alavesa(リオハ・アラベサ)
若飲みタイプから熟成タイプまでさまざまな赤ワインが造られます。
【下流】Rioja Oriental(リオハ・オリエンタル)←以前はRioja Baja(リオハ・ハバ)と呼ばれておりました。
そのほとんどが平地で、ブレンド用または日常用ロゼと赤ワインが造られます。
・ブドウ品種
黒ブドウ:テンプラニーリョ、ガルナッチャ、グラシアノ、マスエロ(カリニェナ=カリニャン仏)
白ブドウ:ビウラ(=マカベオ)、ガルナッチャ・ブランカ、マルバシア
・リオハの新規定(2018年にEUに承認されました)
クリアンサ:最低2年の熟成義務(内、赤は1年、白・ロゼは6ヶ月、共に225ℓのオーク樽熟成後瓶熟)
レセルバ:赤は3年の熟成義務(内、最低1年はオーク樽のち6ヶ月瓶熟)、白・ロゼは2年の熟成義務(内、最低6ヶ月はオーク樽)
グランレセルバ:赤は5年の熟成義務(内、最低2年はオーク樽のち2年瓶熟)、白・ロゼは4年の熟成義務(内、最低6ヶ月はオーク樽)
下記の画像はスペイン、リオハのワイン産地の地図です。地図上でCの産地名を選択してください。
- Rioja Baja
- Rioja Alavesa
- Rioja Alta
- Rioja Ebro
Priorato(ちょっと内陸)
・2009年に二番目のDOCaとして認定されました。
・険しい斜面にぶどう畑がテラス状に切り拓かれています。夏は暑く乾燥し、寒暖の差が大きく、凝縮した赤ワインが造られます。
・1980年代後半に外部から新しいワイン造りに情熱を傾ける人々が集まりました。カリニェナとガルナッチャに外来品種を加えて、濃厚でかつ洗練された新しいスタイルのワインが造られるようになり世界的な注目を浴びるまでに至りました。
◆Penedes(バルセロナの南)
・気候は地中海性気候のため温暖です。
・Cavaの産地として有名です。
・白ブドウはCavaに認められている品種が主ですが、国際品種も多数栽培されています。
あと、プリオラートは周囲を山が囲んでいます。地図問題で、山に囲まれたところが出てきたら、それはプリオラートです。
大西洋地方
ガリシア州のリアス・ヴァイシャス、リベイラ・サクラの2か所を押さえればいいと思います。
リアス・ヴァイシャスは大西洋海岸のリアス式南部地域を示します。
栽培ブドウのおよそ96%はアルバリーニョという品種が占めています。
リベイラ・サクラは「聖なる川岸」という意味を持つ産地である。
本日はここまでです。
次回は、内陸部、南部地方、諸島です。
ここまで読んでいただきましてありがとうございました。