ルカのボール

墓地に着くと

私より先に来られたらしい方が

ボールを置いて帰られたようでした

歯の跡がいっぱいついていて

きっと飼い主さんと沢山ボールして遊んだんだろうな

ボロボロのボールに愛を感じて

私も

ルカのボールを置いてやりました

お供えはダメなので

月にも

憧れのルカちゃんのボールを

何万回しただろう

投げたボールで

ルカと私が繋がっていた

春も夏も秋も冬も

日が暮れるまで公園を帰ろうとしなかった私たち

これはルカのボールだからね

みんなと仲良く遊ぶのよ

握ったボールを手放し

ペットの碑に置いた時

ルカがいないことを

実感した気持ちになりました

節目をまたひとつ

通過した

グリーフワークはせつなくて

暖かい