昨日は、正月からの風邪がグズついていても
引き受けたいレッスンがあった。
前のお店で出会った後輩。
美容は全くの初心者という超素人から
レッスンを繰り返し、
暗記が苦手な彼女に生理解剖を叩き込み
若すぎて身に付かないマナーを
姿勢や発声から教え
最終的には一人のエステティシャンとして
自立してもらう事が出来、
同僚として働いた後
今は自宅サロンで頑張っている後輩。
彼女の指導は本当に本当に!
「お互い非常に辛かった」
彼女は人が簡単に乗り越える壁が中々乗り越えられない。
半年以上も後から指導し始めた他のレッスン生と同じクラスの日もあった。
かつて・・・
わたしがそうだったように。
今になっては
生まれたときからエステティシャンだったかのように
当たり前に施術/接客/クロージングをする。
でも、
美容の世界に飛び込んだ時、
他の誰よりも技術も知識も習得出来ず
新店オープニングスタッフなのに
スタッフデビューしたのは開店6ヶ月後だった。
知識は覚えれば良い。
でも実技は体で覚えるしかない。
体重移動のコツを掴んだのは
店で掃除機をかけている時だった。
強ばる肘や肩に注目し始めたのは
店のシャワールームを拭き上げている時だった。
誰よりも不器用で分かったつもりが苦手だった私だからこそ
私よりも時間のかかる生徒は居ないだろうと思っていた。
しかし、彼女は
私に相当するレッスン生だった。
なのに
負けず嫌いな彼女は、この類いのレッスンで起こりうる
行き詰まりすぎてパニック泣きと言おうか
出来なくて歯がゆくて溢れる涙と言うのか、
それを人前で流しているのを見た事が無い。
彼女は強気だ。
人に対してではなく、
自分に対して本当に強気だった。
そして
彼女は正直だ。
人に対して平気で嘘をつくけれど
自分に対しては本当に正直だ。
私も何度か彼女の隠し事に翻弄されたけど
出来ない事を出来るとは言わないその正直さは
とっても魅力的だ。
年末、そんな彼女から急な電話があった。
「もしもし~?ノリちゃん?
(注:彼女は5つ年下の後輩)
あんな~、レッスン頼みたいねんけど
1レッスンいくら?」
えぇ!?
レッスンしたいの?と聞き返すと
「うん。勘がにぶってる。不安やねん。」
と言う事で昨日レッスンしてました。
彼女は何を不安がってるのか
リサーチしてみると
1)緊張感のない人間関係に施術している為
これだけだった。
それでは!とレッスンしてみると
うん!?上手よ。
強いて言うと・・・○○かな~。
彼女の体は覚えていた。
彼女は体で技術を習得していたので
コツさえ伝えれば上手にやっていた。
理論もしっかり覚えていた。
さすが!
持論だが、
「習得の早い生徒程忘れるのも早い。」
「○○すれば丁寧(良い)と思っている生徒程
理論と技術がかけ離れる」
騒いでうるさいだけの5分より
しっかりと練り込まれた3分の漫才の方が
お客さんは満足するよ。
ねっとり長いだけの90分エステより
計算して結果の出る60分集中エステの方が
お客さんは満足するよ。
彼女はこの私の持論を念頭に置きながら
接客しているそう。
スクーリング卒業生にも
こんな風になってもらえれば
嬉しいな~~。