最近の若者は恋愛をしないらしい。


 恋愛に、特に他人の恋愛なんかには全く興味がないので恋愛しない若者の心理なんて知ったこっちゃないが、その手の特集はよくネットでも組まれていて多少話は目に入って来てしまう。

 私が望もうが望むまいがお構いなしに。


 で、若者が恋愛しない理由の最たるものはどうやら金のようである。 


まあそうだろうな、と想像はつくよね。


 特に男性はそう考えてしまうのも無理からぬことだろう。 


 しかし果たしてそれが若者の恋愛離れの真の原因だろうか。

 私は昔から恋愛に興味が薄い。 

恋愛感情を抱ける相手にはあまり出会ったことがない。 


 高校生くらいになるとみんな色気づいて恋バナを盛んにしだすが、私は他人の恋バナに一切興味がなかった。 

むしろ恋バナなんて聞かされるのは苦痛以外のなんでもなく、なんでみんなこんな下らないことばかりにうつつを抜かしてるんだろうな、と思いながら、しかし恋バナに興味を示さないと変わり者呼ばわりされ、排除されることも分かっていたのでうんざりしながらも他人の恋バナを一応聞いていた。

 そして排除を逃れるために好きでもない男と付き合ったりもした。


 私の通っていた高校は偏差値50のあまり優秀でない学校だった。 

以前の私なら偏差値50は平均的な学力と考えていたが、よくよく考えると私が、境界知能のこの私が入れるようなレベルの学校は優秀ではないと最近の私は考えるようになっている。


 偏差値50程度の学校のヒエラルキー上位の学生の考えることは、恋愛、セックス、ブランド品くらいのものである。


 下らない。実に下らない。


 しかしそれらの下らない価値観を持たない人間は先も述べた通り排除の対象になるため、なんとかその下らない感覚分かりますよ、というふりをする必要があったのである。 


 だが私と同世代もしくはもっと古い世代の人間にも私と同じように恋愛に興味のない人間はいたのではないだろうか。 

そして私と同じように恋愛したいとは思っていないが、排除を恐れ周りに合わせ無理やり恋愛していた人間はいたのではないか、と私は推測している。


 現代は価値観の多様化が進み、自分は恋愛に興味ありません、と公に言える時代になりつつあるのではなかろうか。


 そこでもともと恋愛に興味のない若者は堂々と恋愛しません、と言えるようになってきた結果、若者の恋愛離れ、なんてことが言われるようになってきたのかな、と思ったりしている。


 私はかれこれ10年くらい彼氏がいないのだが、それを言うと皆「何で彼氏作らないの?」と不思議そうに聞いてくる。

 昔は、うーんなんか出来ないんよね、とかなんとか言って誤魔化していたが、最近ははっきり好きな人が現れないし、恋愛に興味ないし、と答えている。

 まあ、大抵の人は意味わかんない、って反応だけど。 


 だが多様な価値観が認められ無理に恋愛しようと思わないと主張出来る時代になったのは非常に喜ばしいことだ。 

したくもない恋愛をするなんてタイパ悪すぎだし。

 そういう意味ではいい時代になったかな、と。


 あ、最後に偏差値50は優秀ではないと書きましたが偏差値50の人達の名誉の為に言っておくと偏差値50あれば社会に十分適応出来ます。 

境界知能でない限り。

 そして偏差値50の境界知能の学生なんて滅多に居ません。 

自分は境界知能では?なんて心配する必要はありません。 

現に偏差値50の高校を出た同級生たち、幸せそうに生きてます。 

なので偏差値50でも落ち込む必要はないです。



 

 



 

 



 

 


 

 前髪作ったからこれ買った