⚠︎多少のネタばれあります。
 ヨーロッパ企画さん、『サマータイムマシーン・ブルース』の面白さが判る人は、余計な情報は入れないで映画館に行った方が良いです。

大好きな劇団『ヨーロッパ企画』さんも、やはりコロナの影響か次の本公演の話は聞こえて来ないまま。
そんな中でTwitterで流れて来たのが、劇団員の1人である中川晴樹さんが“劇場にいますキャンペーン”で名古屋のシネマテークさんに来場するとのツイートでした。
状況的に舞台挨拶に回るのが難しいため、劇場に行くとメンバーの誰かがいます〜的な。
今年は舞台に行けそうもないので、せっかく中川さんが来てくれるのだからと予定を変更。

着いたのが遅かったのと、“星空のディスタンス”のせいで入れたのはギリギリのギリ。
シネマテークさんに来たのは『ゾンビ・日本劇場公開版』?以来でしょうか。
間隔を空けて座ってもらうように席に張り紙がしてあるものが目立ちます。
逆に言えば、空席を除けば満席でした。

そろそろ本編。
カフェのマスター:カトウは部屋でギターのピックを探していると、ふいにテレビに映った自分から話しかけらます。
テレビのカトウは、自分は2分後のカトウだと言い、部屋のテレビと店のテレビが時間をずらして繋がっていると説明します。
ピックのある場所を教えてくれると、それを今度はお前が店に来て自分に伝えろと。
訳も判らぬまま店に戻ったカトウは、店のテレビに映っているさっきの自分自身に自分が聞いたことを伝えます。
「会話出来てる?」
「出来てる」
「何かSFっぽい事、起きてる」
何故、そんな事が起きたのかまるで解らないまま、マスターの友人達を巻き込んで騒ぎがどんどん大きくなっていきます。

CGや特撮は使わず(使う予算もないか)大掛かりな仕掛けもないまま、2分先の未来(過去?)と繋ぐ奇妙な物語がお馴染みのメンバー+ヒロイン役の朝倉あきさんらのドタバタで演じられます。
僕がヨーロッパ企画さんを始めて知ったのは映画版『サマータイムマシーン・ブルース』からでしたが、その時に感じたような楽しさがある物語でした。
なんというか、途中で黒板に図を書いて頭を整理したくなるようなややこしい状況を最後は綺麗にまとめてみせるような。
そして、今回は最後にほっこりする気持ちになれます。

欲を言えば、上演時間が70分とちと短いこと。
もう少し、あの馬鹿騒ぎを覗いていたかったとは思います。

終了後は、中川さんにサインをもらい、一緒に写真を撮って貰えたのが嬉しかったです。

☆☆☆☆★

1個難点を思うなら、カトウさんの部屋のテレビのコード、どんだけ長いんだよ?と。