⚠︎ネタばれあり。
⚠︎文章にまとまりなし。
『JOKER』
やっぱ名作なんでしょうね。
余韻が残って、あれこれ考えたくなります。
鑑賞前は、ジョーカーの真相なんて知らなくて良いと不安もありましたが、正直今回は作品自体が正体不明で。
大好きな『ダークナイト』とは別な意味でリアル志向な作品です。
主人公のアーサーがくたびれた中年男で貧乏暮らし。
IMAXの大スクリーンでそれを見る。
精神が不安定なアーサーは、定期的に精神科医に通い薬を処方してもらっています。
動揺すると?突然笑い出す症状があり、私は病気ですと書いたカードを携帯しています。
ちなみに、あの女医さんがリアルハーレークイーン?と思うと、そんなリアルは嫌だみたいな。
主人公が犯罪を犯すシーンは、他の場面と比べてやたらとカッコいい印象。
これも不思議と言えば不思議。
映画を見ていると、ある年代の名作映画を連想させる場面が多く出てきます。
ここまでやらなくても良いのでは?
まるで自分が過去に見た映画で新しい物語を再生しているようで。
過去のバットマン&DCコミック映画ではなかった怖い部分に、アーサーと同じアパートに住むシングルマザーの女性との恋愛があります。
これまでのアーサーであれば、彼女に声をかけることすら出来なかった気がしますが、地下鉄で暴力を振るって来た男達を射殺して気分が高揚した彼は、突然彼女の部屋を訪れ強引にキスをします。
それでも通報されることも刺されることもなく、2人は恋人同士のようになります。
しかし、あるショッキングな出来事があり、彼女の部屋に逃げて来たアーサーに、彼女は「部屋を間違えているわよ」と言いまるで彼のことをよく知らないような口をききます。
そこでアーサーは、彼女と過ごしたはずの思い出の場面の中に本当は彼女はいなかったと気づいてしまいます。
全ては、彼の幻想?でした。
彼は孤独でした。
今までのジョーカーは、バットマン達から見た外からの狂気でしたが、この場面はジョーカー本人の内側から見た狂気です。
ホラーやサスペンス映画ではある手法ですが、DCコミック作品でこれが来るとは全然予測していませんでした。
その分、可哀想とか思う前に怖かったです。
全ての元凶となった?拳銃を自分に渡しておきながら無関係を装った同僚を殺害したアーサーが、テレビショーに出演するためフルメイク&コスチュームで部屋を出るシーン。
アーサーが、とうとうジョーカーになったと。
ここが一番かっこいいところでは。
その後の長い階段でのダンスの場面も印象的ですが。
テレビ出演を終え、警察に逮捕されたジョーカーをたぶん助けようとして暴徒の1人が乗った車がパトカーを襲撃。
あの助け方だとジョーカーを殺しかねない不安を考えなかったのでしょうか?
そして、ジョーカーの殺人がきっかけで発生した暴動騒ぎの中で、劇場から出てきたウェイン一家が襲われ、少年時代のブルースの目の前で両親が撃ち殺されてしまいます。
映画を見ながら、これ本当にバットマン?
な気にもなっていたので、ここで有名過ぎるほど有名なエピソードをまんま入れて来たのにもびっくり。
最後の最後に言い訳をしたような。
パトカーから引きずり出されたジョーカーが目を覚まして、暴徒達から歓声を浴びます。
金持ちと貧乏人の格差が拡がり、それに耐えかねて暴れ出したゴッサムの住人達。
ジョーカーは、彼等のダークヒーローになったのでしょうか?
これでハッピーエンドというのも、けっこうヤバい気はします。
ましてや、それが世界中で大ヒットですから。
現実で、何とかするなら今がラストチャンスかも?
と思ったら、まだまだ終わりません。
燃え上がる夜のゴッサムシティから、真っ白な病院らしき建物へ。
だとすればアーカムでしょう。
医師との面談を終えたジョーカー?が、てくてくと廊下を歩いて行きます。
その足跡が血に染まっています。
最後、何が起きたのでしょうか?
そして、この映画で描かれた出来事は本当にあったことなんでしょうか?
何処まで信じてよいのか判らなくなったようで。
嫌いじゃないですけどね。
