「365日、ロクロを廻せ」

クラクション 44

「1日練習しなかったら3日前に戻るから、毎日練習する」


そんな言葉をあるアスリートがTVで言ってた。
今の僕にはその言葉はとても理解できる。

僕はアスリートでも無ければ、
スポーツなんてやっていないけど、
これはアスリートだけでは無く、
何かをやり、向上したいと思ってる人には共通してる言葉だと思ってる。

今から10年以上前になるかなぁ、
陶芸家として生きて行きたいと思っていた僕は、ある有名な陶芸家に会いに行った。

陶芸家「鈴木五郎」先生。
一晩で1250個の湯呑みをロクロで創った伝説を持つ人。(あり得ない)
今でもそうだけど、尊敬して止まない雲の上の方だ。

毎日毎日、擦り切れる程、先生のロクロを廻す姿のDVDを観ていた。
(今でも観てる)

夜に火を入れて、約15時間の窯焚きをしてる時は寝る事が出来ないから、
いつも窯の火を見ながらDVDを観ていた。

何を思ったのか、窯焚きが終わる早朝に、
「会いたい」
「鈴木五郎先生に会いたい」

そんな衝動に駆られてしまった。

これって草野球をやってる人が長嶋茂雄に会いたいって言ってるようなもんで。

周りから理解されないって言われる、
行動力が発令されてしまった。

どこに先生のお住まいがあるかだけ知っていた(ザックリと○県○市まで)僕は104に電話して「○県○市の鈴木五郎さんのお宅」って言った。

OPさん「はい、陶芸家の鈴木五郎さんですね...」
僕「えっ!」
(さすがは有名な方やわ)

そこで連絡先を知った僕は、
朝の6:30にその番号に電話した。
(とても失礼な時間だけに今でもよく覚えてる)

奥様「鈴木は昨夜遅かったのでまだ寝てます、10時頃にもう一度かけてもらえますか?」

当然やね。

陶芸家「鈴木五郎先生」に会う事はなかなか出来ない事で、ギャラリストでも、
アポを取れるのが半年後に30分。
そんな感じね。

僕は何のアポも会える確証も無い状態で、先生がいる場所に向かった。
家から車で2時間ほどだったかな。  

奥様が言った10時、先生の居る場所から10分の所に車を止め、電話した。

奥様「先程の方ですね、少々お待ち下さい」
僕「えっ、繋いでもらえるのですか?」
奥様「もちろんです」

その時、自分がやってる事に

「なんか...これ...やべー事してる?何話す?」

そんな気持ちだった。

 

五郎先生「はい」(重い一言)

僕「あっ、あ、あの私岐阜で焼き物をやっている....先生にお会いしたいと思い...」

(あかん言葉がでてこない)

しどろもどろとはこんな時に使うべき言葉やね。

 

五郎先生「約束はしてたかな?」

僕「いえ...してません...」

五郎先生「今日は一日先約でいっぱいだから、またアポを取ってくれるか」

(アポ取れたとしても半年後やし、それに取れへんやろ)

僕「先生、5分でも1分でも構いません会ってもらえませんか、2時間かけて今先生の家の近くまで来てるんです!」

五郎先生「はぁ?...近くにいるのか?...分かった来なさい、ただし10分。分かりにくいかも知れないけど、気を付けて来なさい」

僕「はい!ありがとうございます!」

 

こうして僕は雲の上の人と繋がった。

 

部屋の床には3桁はする先生の茶碗(当時)が無造作に置かれ、

僕にはその部屋が宝の部屋のように思えた。

「眺めてるだけじゃ分からんだろ、手に取って見てみな」って言われて、

恐る恐る触れさせてもらった。

 

先生の作品の横に僕の作品を並べて、

「違いを感じるか?」

と、僕の作品を見てくれた。

そしていろいろなお話しをしてくれた。

 

途中、予定していたお客様が来ていたけど、

「ちょっと待ってもらってくれ」と断り、

僕を工房に連れて行ってくれた。

そこはDVDで観ていた場所だった。

 

最初に言われた10分が1時間半も僕に使ってくれた。

 

「いつでも構いまわないから、また来なさい」

僕が帰る時にそう言ってくれた。

 

それから僕は鈴木五郎先生と2回お会いして、

お話しをさせて頂いたけど、

お話しした事は僕の作品がどうだとかじゃなく、

「これから陶芸をやって行くんだろ?」

「自分がやりたい事をする為には、仕事をしなさい」

「陶芸だけで収入が無いなら他で収入を得る事をしっかりやりなさい」

「やった上で陶芸をやりなさい」

 

それはとても重要な事で大切な事だった。

 

生活の安定が心の安定につながり、

心の安定が創作の安定につながる。

 

作品創りが、お金創りにならないようにしないといけない。 

 

確かな事だ。

 

 

そしてもう一つ、

「ロクロを365日、廻しなさい」

 

これは、やりたい事をやり続け、

さらに向上して行く為のメソッドなんだって思う。

 

物事ってやってる時は何も思わないけど、

何もしてない時って悪い思いが出てくる。

 

「頼まれてた物が出来てない」

「やりかけの物があるのに」

「いつまでにやらないといけないのに」  

 

ストレスやね。

 

でもその事は、実は大した事では無い。

大した事は「やって無い事」。

 

「やって無い事にストレスを感じてしまう」

 

いろいろな事は実は、

「やる事」で解消されるんだと思う。 

 

ロクロを365日廻す事は、

目の前の事に直結する訳では無いけど、

実は「心の安定」につながり「創作の安定」につながる。

先にも書いたけどね。

 

今日やる事が明日やる事になって、

明日やる事が、「安定」してやれる事のになって行く。

 

 

やりたい事を「安定」させるには365日やってみよう。

 

やりたい事、安定させよう。

 

 

僕のクラクションが響きますように。

 

 

NORI

 

 

 

「この紅、どうやって出した?」

「内緒です」

「ほぉー」

 

鈴木五郎先生、有難うございました。

 

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