$Noriの脱heavyな生活のすすめ-inutoanata

2週間前に「犬とあなたの物語 いぬのえいが」という作品を映画館で見てきたのだが、時間が無くてレビューが書けていなかったので書こうと思う。

まずストーリーから。複数の独立したストーリーがオムニバスとして纏まっている作品。前半は中尾彬や小倉智昭、更に高畑淳子など大御所達が吉本興業で活躍している芸人達と共演し犬についての面白い話が続く。また話題性のある人としてはAKB48篠田麻里子が出演し、TBS青木裕子アナウンサーとの掛け合いがある。青木裕子アナが映像として流れた時、自分はナインティナイン矢部浩之の事が頭から離れなかったがその話は本題からずれるので深く触れないことにする。各役者の体を張った演出で笑いが止まらないのだが、正直このまま話が続いていたらこの映画には何の愛着も湧かなかっただろう。引きこまれていくのは映画の中盤からである。

中盤からは重い話が続く。大森南朋と松嶋菜々子が演じる家族の話であるが、大森南朋演じる「一郎」が若年性アルツハイマーになり若いのにも関わらず妻の記憶まで失っていく物語。病気のせいで一人で買い物にも行けず、夜になると自暴自棄になってしまう一郎を夫に持つ妻ミサトは仕事を止めるが、それでも耐え切れず家庭が崩壊した状態になり仕様がなく犬を保健所へ持っていく。殺処分される当日に我に返り犬を呼び戻し一郎の元へと行くが唯一の拠り所の犬の名前も忘れてしまっていた。しかしそれを受け入れて生きていくという締め方をしていた。

そしてラストストーリーは北乃きいが演じる女の子の話。愛犬が死んでしまって、忘れようと思っても忘れられず他の犬を見て泣いてしまう。公園にいた芦田真奈演じる少女の好意で一緒に散歩をして話をしていく中で犬が死んだということを少しずつ受け入れていくという話である。北乃きいは週刊誌などで恋愛事情などを取り出たされて今まで培ったアイドルのイメージが薄くなってきているが、演技力は素晴らしかった。これから女優としてもっと成長した姿を見れることだろう。

自分は消費者をのせるようなフレーズを一旦訝しく思う癖があるが、正に「笑いあり、涙あり」というフレーズはこの映画にぴったりだと思う。最後の2つのストーリーはボロボロと大粒の涙を流しながら見ていた。今まで「映画や本を見て感動しました」なんて言葉をCMやTV番組で耳にした時、こいつは情緒不安定なのかと冷めた目線で捉えていたが、人生経験が豊かになると物事を第三者的ではなく当人に成り切ってしまうため感動が何倍にもなるのだとつくづく思った次第である。まだ自分は若いのであるが、将来は泣き虫になるのだろうか。さて話を戻すと、映画自体何か際立った演出だったり効果は無かったのだが、犬を飼っている人若しくは飼ったことがある人には是非とも見て欲しい映画である。

自分も犬を飼っているのだが、言葉は通じなくても鳴き声や手でいつも犬は何かを伝えようとしている。それをしっかり読み取ってあげて応えてあげなければと思った。また身近な人が病気や苦しい状況に置かれてもしっかりと守ってあげられるような人になりたいと思う。

ストーリーが沢山有るのに加え自分自身の日本語能力が無いのでこのレビューを書くのは難しいが、是非とも実際に映画を見て何かを感じ取って欲しい。

[予告編]



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