Noriの脱heavyな生活のすすめ-3DTV

今年春から家電業界特にテレビを扱う会社にとってはこれからの業界主導権を握るための戦争になりそうだ。それは3D対応TVが本格的に市場に投入されるからであり、SONYやPanasonicをはじめ、海外では韓国のサムスン電子などが競合してくるだろう。それは誰もが予想できることだが、果たしてコンテンツを提供する側はどうであろうか。

過去にゲーム業界ではこんなことがあった。プレイステーション3は高画質、超高性能を売りにして、大々的に発売した。その性能を求めるコアなファンは喜んだかもしれない。しかし結局、あまりにも高性能が逆に短所となってしまった。ソフトを作る側は、ハードの性能に合わせるために、超大作を作らなければならず、製作コストが高額になっていった。またライトユーザーはファミリーコンピューターのソフトなどの様に低性能でも分かりやすく面白ければいいという傾向になった結果、WiiやDSなどの商品に流れてしまった経緯がある。

衰退をしているTV業界といわれているが、制作費が無い中でコストのかかる3Dへの放送へ移行するだろうか。また老人達が3Dのメガネを手に取ってTVを見るとは思えない。一方でCSなどで映画を見る際は若者たちは積極的に3Dの世界へのめり込んでいくだろう。故にTVは2Dと3Dが並立する状態が続くのではないかと自分は思う。しかし、並立していることによって、TV業界は一部CS放送と手を組まなければ広告収入も得られずビジネスとしては成立しなくなるのではないか。在京キー局はCS側と手を組んで上手く行くかもしれないが、地方局はそうはいかないため、地方局はアメリカのようにキー局の子会社化になっていくなど、業界は一気に再編する可能性がある。

またこれは映画でも同じである。3D映画「アバター」が歴代興行収入で「タイタニック」を抜き去り1位になった。これからは3D映画は爆発的に増えるだろう。しかし、3Dに対応するためにはやはり資金が必要であり、ここでもTV業界と同じように再編が起こる可能性がある。だからと言って、今までの2D映画はある程度残る。TVが発展してもラジオが潰れなかったのと同じだ。しかし結局ラジオは今やスポンサー収入の激減など、窮地に立たされている。古いものは最初は並立しても、次第に衰退していく。それが技術の宿命だ。(もちろん衰退はしても絶滅はしない)

果たして、どのようにコンテンツ業界は技術革新についていけるのか楽しみである。

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