民主党政権になって早数ヶ月、この国は方向転換をしようとしている。ダムについて、高速道路無料化について、JAL(日本航空)の再建についてなど問題は山積しているが、最近よく話題に上がるのが事業仕分けの様子であろう。
事業仕分けの後半日程は終止ニコ生で見ていたが、確かに官僚が説明に行き詰まる程、不要なものは洗い出せたし、何より公開で討論していることによって、国民への開示がされているのは自民党政権では考えられなかったことだ。しかし今回も、大衆受けを露骨に狙っている仕分けなどが目立っている。何でも削減、見直しをすればいいのではなく、長期の視点に立った仕分けを行って欲しかった。特に科学技術、国防、教育関連は仕分けの対象にしていいのかという疑問さえ生まれてきた。されど、仕分け人達は無駄を無くすことが仕事であるが故に、彼らのやることは果たしたとも受け取れる。即ち、それを統制する官邸サイドがうまく機能していないのではないか。無駄を排除することだけの大義に溺れ、日本をこうしたい、どこに重点を置きたいという明確なビジョンが見えてこない。
例えばロケットの発射を見て感動し、科学に興味を持った子供がその道を進むことで、結果的に国益になるだろう。実際はロケットを一つ飛ばすだけで何十億もかかり、実生活とは乖離している。しかし、ロケットを開発するまでで他の技術が生まれるだろうし、その逆もあり得る。また政治とは国民に夢を与えなければならない。
無駄を省くと言ってトップがお金関係で疑惑をかけられているのもどうかと思う。それもクリアにしてもらって政権運営能力を身につけてもらいたい。
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