Noriの脱heavyな生活のすすめ-rio2016logo

コペンハーゲンで行われていたIOC(国際オリンピック委員会)総会で2016年の夏期オリンピックの開催地がブラジルのリオデジャネイロに決まった。その結果、同じく立候補していた、マドリード、シカゴ、東京は落選に終わった。

南米大陸初という大義があり、下馬評もかなりあっただけに順当と言えばその通りかもしれない。また2014年には、サッカーのFIFAワールドカップも開催され、ブラジルは世界的イベントを立て続けに主催することとなる。

ブラジルはGDP(国内総生産)でも世界のベスト10に入るほど力をつけている新興国であり、恐らく21世紀半ば若しくは後半で世界の中心的存在の一角になることは間違いない。そのような国で開催されることは日本が1964年の東京オリンピック後に急激な成長を遂げたように、ブラジルにとっても歴史の転換点になると言っても過言はないだろう。

さて落選組はと言うと、オバマ大統領のスピーチ等があり有利と見られていた、シカゴが第一次投票で落選という、予想外の結果になった。個人的に言うと、1996年にもアトランタでオリンピックを開催しているので、アメリカ自体でやり過ぎという感は否めないので、そこまでの衝撃は大きく無かったが‥。

TVではシカゴ落選を受けて、東京中の歓喜の様子を中継していたが、意外にも第二次投票までの時間が短く、その数分後には、落選の一報を受け、沈黙となるのであった。今振り返ると、東京は今回の候補地の中で唯一の2回目の開催ということで、なぜ2回目を行う必要があったのかを世界にアピールできなかったことが要因ではないかと考えられる。結局の所、環境保護を強調しても、それだけでは足りないということだ。

さて、最後に決戦投票に持ち込んだマドリードであるが、これは正直残ったことが意外だった。ついこの間、バルセロナで開催しているし、2012年の開催地がロンドンということで、同じ地域からは出ないと思ったからだ。勿論、今回の候補地である4都市はどれも世界的都市であるし、マドリードが3回目の挑戦ということで地力をつけてきたことはわかっているが、やはり談合すれすれのIOCのヨーロッパ票の強さと絶大な権力を持っていたサマランチ前IOC会長の出身地ということで政治力があったことは否定できないだろう。

上でも述べたが、候補地に残ったこの4都市はどれも世界的都市であり、逆に言うと世界的都市でなければ、開催は難しいのかもしれない。以前大阪、名古屋がそれぞれ立候補したが、大敗を喫した。即ち、日本は東京でなければ、勝負ができないのであり、エコを訴えかけるならどこでもやってもいいはずなのに対して、東京のオリンピック招致理由の一つがエコというある意味矛盾が潜んでいる。結局、日本は経済力の割に東京以外の都市の認知や成熟がまだまだであるのだ。これからの課題は東京に頼らなくてもすむ日本の国家ビジョンの作成だ。そして東京以外の都市が候補地としても、世界で戦っていけるという都市を作ってもらいたい。

今回の東京の落選は非常に残念だが、日本人は失敗を教訓に成長する生き物である。これを機に日本がもっと成熟したものになって欲しいと願っている。