プロジェクトマネジメントが専門で、
日々の仕事時間の半分くらいは、会議や打ち合わせに費やしている僕にとって、
会議で何をするかは仕事のアウトプットに直結します。
大きく分けて、会議は以下の3つの種類に分けられます。
1. 自分が主催する会議
2. 自分が参加する会議
3. 主催も参加もしない会議
僕の場合は、自分の担当案件においては、
1が7割、2が2割、3が1割くらいの比率です。
まず、会議のタスクは、
「準備」「参加」「事後のアクション」
に分かれます。
注目して頂きたいのは、
参加しない会議にも「準備」「事後のアクション」があるということです。
参加しなくても、アジェンダを読む時間は取れるし、議事録を読む時間も作れる。
会議のファシリテーターが知らなければならないのは、
理想的には、
「会議に参加しない人も、何が決まって何をすべきか明確になる」
ことです。
そのためには、
アジェンダと議事録は、非常に重要なツールなのです。
なぜならば、参加しない人もアクションが明確になれば、参加せずに自分の担当業務に専念する時間が多く取れる。
でも、これを軽視する人が多いんですよ。
会議を多く主催する僕が言うのも違和感あるかも知れませんが、
大前提として、
「会議はなるべく参加しない」のが、一番効率が良い。
多くの人の時間を同時並行で奪う、会議というシステムは、実はそんなに褒められたものではありません。
ムダな会議に参加するくらいなら、どんどん仕事やった方がいいに決まってる。
だから、
会議の時間は少ないのに越したことはないし、
参加人数は少ないほど良い。
でも、日本企業、特に大企業の会議は、
所謂「大名行列」が多い。
参加しても、特に発言しない人たちが、多く参加しているのをよく見かける。
その原因の一つに、
「決断出来ない」ことが挙げられると思います。
つまり、その場で決められないから、
持ち帰るために沢山の人で問題を共有したがるのです。
でもさ、
会議は本質的に「決める」ためのものだから、
多くの人にとって、会議の中身はどうでもいいんです。
詰まるところ、
「何が決まったか」「どんなアクションが必要か」
こそが、重要なのです。
ダラダラ「誰がどう発言したのか」一言一句書き取ろうとする議事録があるが、僕から言わせれば、正直アフォとしか言いようがない。
少し戻りますが、
決められないのには、大きく分けて2つ理由があります。
1. 決める気がない
2. 決められる立場にない
一見、1の人が論外に見えるけど、
僕から言わせると、どんなにやる気があっても、
2の人は会議には参加する資格がない。
決めるのが会議の役割なんだから、決める気が無いのも問題だけど、はっきり言って、権限が無い人よりはマシ。
だから、
僕はいつも会議のターゲットは、
「決められる立場にある人」だ。
例えやる気が無くても、権限がある人ならば、
口説く価値がある。
これは、結構営業の仕事に似てるんです。
とかく、営業マンは
「厳しいけど儲かる客」よりも、「儲からないけど優しい客」のところに行きがち。
でも、営業マンは売上を上げるのが仕事なんだから、
より効率良く売上を上げられるところへ行かないと。
同じように、
どんなに取っつきづらくても、
権限のある人を説得することに心を砕くのが、
会議のファシリテーターの本質です。
そして、
決めた後は、議事録でしっかり「決定事項」「次のアクション」を書くこと。
特に、日本人は曖昧な言葉を使う人が多いから、
誰が見ても5W1Hが明確になるように議事録を書くのが大切。
それをするか否かで、会議に参加しなくても良い人たちを増やせるのです。
対面でのコミュニケーションも大切だけど、
書面で伝わるコミュニケーションは、もっと重要。
そのためには、
「話す力」と同じくらい「書く力」が必要なんです。
会議のファシリテーターには。
整理すると、
・会議は参加しないのが一番
・参加しなくてもわかる議事録を書くことが重要
・会議は決める権限がある人だけが参加する資格がある
その力を身につけるためには?
まずはなるべく多くの会議に冒頭の1〜3それぞれの立場で参加して、経験値と視点を養うことですかね。
そして、必ず会議の時間をムダにしないためにはどうすればよいか?を、ひたすら考えること。
そうした貪欲な姿勢の積み重ねが、
会議でレバレッジをかけられるスキルを醸成させるのです。
会議の運営がヘタな人は、優秀なPMにはなれませんから、決してこのプロセスを軽視しないように!