「富士通が必要とされなくなる」という恐怖
「『富士通なんていらない』。以前の富士通のままでは、顧客にそう言われかねない」。
富士通が2016年4月に新設した「デジタルサービス部門」を統括する香川進吾執行役員専務は、危機感をあらわにする。デジタルサービス部門は、AI(人工知能)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)のシステム基盤を顧客企業に提供する新組織だ。
同氏が改めて危機感を強く感じたのは、2016年11月中旬に欧州の顧客を訪れたときのこと。ドイツのミュンヘンで開催した展示会「Fujitsu Forum 2016 Munich」に合わせて、現地のユーザー企業を訪問していた。
訪問先は、欧州の大手運送業。そこで話題に上がったのは、人やモノの運送サービスを低価格で提供する米ウーバーテクノロジーズなどの新興企業だった。「その運送企業は、サービス品質では新興企業より優位だが、その分、価格では太刀打ちできない。『(ウーバーのような)デジタル技術を駆使する新興企業にシェアを奪われないかと危機感を持っている。対抗策は無いか』、と相談された」(香川執行役員専務)。
ウーバーのような破壊的イノベーションをもたらす「デジタルディスラプター」に対抗する手段は、大きく二つしかない。一つは、既存のビジネスモデルを変えなくとも、スマートフォンアプリやデータ分析に力を入れ、強みのサービス品質にさらなる磨きをかけること。もう一つは、新興企業と同じビジネスモデルを採用し、真っ向勝負することだ。
いずれの対抗策にも欠かせないのが、AIやIoTなどの技術。富士通が顧客のデジタル変革を支援するには、AIやIoTのクラウドサービスを整備すると共に、既存の業務システムとAI、IoTを結びつけることができる人材を充実させる必要がある。
香川執行役員専務は「顧客企業のビジネス変革を支援できないITベンダーは、必要とされなくなる」と言い切る。強い危機感のもと、事業構造の改革を急ぐ。
(中略)
香川執行役員専務は「これまで富士通が提供してきたSIのほとんどは、業務の効率化が目的だった」と語る。顧客の要望どおりにシステムを構築する「御用聞き」のスタイルで、顧客のデジタル変革を十分に支援できていなかったという。
問題認識しているなら、期待したいと思います。
ただし、経営層はその意識でも、現場の人間にその危機感が伝わるか?が一番の問題。
ちゃんと熱意を持って、何度も伝えないと変わっていかないと思います。それが今までも課題となっており、投資家に「改革が遅い!」と酷評された点だと考えます。
そこに対する答えは、まだ得られていないと思っています。
今のままなら、
正直今後もさして必要な会社とは思わないですね。個人的には。
・クラウドサービスは、AmazonとMicrosoftの独壇場。
・インフラは、通信キャリア系のIaasの方が拡張性が高い。
・業務システムは、SAPや外資系パッケージベンダーで充分。
・SI市場は飽和し過ぎてこれ以上国内ベンダーは要らない。
・コンサルやプロマネが強いとも言い難い。
市場的に見ても、既存の領域で勝負する限りは、NECと共に淘汰されると見てます。
抜本的な改革がなされなければ、上記リーディングカンパニーの下請けでしか通用しないのでは?
だとすると、もっと使い勝手がよく、安い会社なんていくらでもある。
この記事で専務が語ってるように、AIやIoTで本当に優位に立てなければ、文字通り後はありません。
それは、勿論、その下請けで食べてる人たち全てに言えることです。
下請けベンダーは、どのように今後の未来を描いているのでしょうかね?
皆様との良きご縁に深く感謝申し上げます m - - m
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